マナーを大切に! 会社に退職届を出す際の注意点

勤めている会社に退職届を提出するのは、就職する際に履歴書を出すのと同じぐらい大切なことです。

「終わりよければすべてよし」という言葉がある通り、マナーを守って退職すれば転職先の会社でも快調なスタートを切ることができます。

会社によっては退職届を出す際のルールが決まっているところもありますから、よく調べた上でマナーを外さないように退職したいものです。

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会社に退職届を出すタイミング

退職の意思を会社に知らせるためには、直属の上司に口頭で伝えるのがマナーですが、口頭だけでは退社希望日を間違えたりすることがありますから、正式に退職届を書面の形で提出しておけば後々問題になりません。

メールで退職の意思を伝える人もいますが、メールはあくまでも退職についての相談を上司に仰ぐという性格が強く、最終的な詰めは上司に会った時に直接行わなければなりません。

退職届自体は簡単な文面ですから、作成するのを面倒がらずにできるだけ早く提出すれば会社の方でも代わりの人材をスムーズに探すことができます。

退職届の文面はインターネットで検索すればテンプレートがすぐに出てきますので、これを参考にして作成することをおすすめします。

いつ退職届を提出したらいいのか

転職を決心したら、いつ退職届を提出したらいいのかと悩む人も多いかもしれませんが、早ければ早いほど引き継ぎが楽になりますから、退職日の2ヶ月前程度を目安にするといいでしょう。

労働者の権利と義務に関して細かい取り決めをしているのは労働基準法ですが、退職に関しては民法にルールが定められています。

就職する時には会社との間に雇用契約を結ぶのが普通ですが、この際に「3ヶ月」「1年」などと期間を限定した場合には、基本的にその期間が終了するまで退職することはできません。

逆に期間を限定していない場合には、「雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する」ことが民法627条1項に明記されています。

ですから退職日の2週間前までに退職の意思を表明すればそれで問題ないわけですが、会社の就業規則に「1ヶ月前までに申し入れなければならない」などと明記されている場合、これを遵守することによって円満退職をすることができます。

半年間など、期間を定めた雇用契約(有期雇用)を結んだ場合でも、やむを得ない理由があれば退職することは可能ですが、「辞めるのなら損害賠償を請求する」と言われる可能性もゼロではありません。

ただし、会社側は労働者に労働を強制することはできないため、「退職したいのにさせてもらえない」といったことは起こり得ません。

病気や怪我が原因で有期雇用を解消したいと申し入れているのに受け付けられないといった場合には労働基準監督署に相談することも考えられます。

「退職届」と「退職願」の違い

退職の意思を表明する書式には「退職届」と「退職願」がありますが、両者には若干の違いがありますので、場合に応じて使い分けるようにしましょう。

退職願というのは退職したいという意思を伝えるためのもので、いわば「退職のご相談」といった意味合いを持っており、後から撤回することもできます。

これに対して退職届の方は、退職する意思を上司が了承し、会社を辞めることが確定した時点で提出する書類ということになります。

退職届は既成のテンプレートを使用しても問題ありませんが、会社に規定の退職届がある場合にはそちらを使うようにします。

退職届を出しても会社が受け入れてくれない場合の注意点

これまでお世話になってきた会社ですから、スムーズに退職することができればそれに越したことはないのですが、中には「今はちょうど忙しい時期だから辞められると困る」などと引き止められることがあります。

また、残っている有給休暇を退職前に全部消化してそのまま退職しようとした場合に、会社側がこれに難色を示して退職が難航することがあります。

有給休暇を消化するのは労働者としての当然の権利ですから、会社を辞める前にまとめて休みを取るのは悪いことでも何でもないのですが、人員の少ない会社だと退職の際に必要な離職票を出してくれないなど、トラブルに発展する可能性もなくはないのです。

転職することを表明しても上司が同意してくれない場合、退職届をで渡そうとしても受け入れてくれないような場合には書類を郵送する方法がおすすめです。

内容証明郵便とは

退職届を拒否された場合には郵便局から書留で会社宛に退職届を郵送する方法があります。

書留であれば会社に確実に届いたことが確認できますが、ただ、これだと「会社の誰が郵便を受け取ったのか」「どんな内容の郵便を送ったのか」を特定することができず、「確かに郵便は受け取ったけれどもどんな内容か覚えていない」と会社側に言われてしまう危険性があります。

そこで登場するのが「内容証明郵便」と呼ばれるもので、この方法で郵送すれば送った郵便の内容を公的に証明することができます。

内容証明郵便の送り方

内容証明郵便というのは全ての郵便局で扱っているわけではないので、まず初めにどの郵便局からであれば送ることができるかを調べておきましょう。

内容証明郵便の書式に従って退職届を作成したら、原本1通と謄本2通の計3通、同じものを用意します。

パソコンで作成してプリントアウトするのなら、3部プリントアウトすればいいことになります。

郵便局では郵送する手紙の内容をチェックしますので、退職届3部と白の封筒1枚を持って窓口に赴きます。

封筒の表面には退職届に書いたのと同じ受取人の住所・氏名、裏面には自分の住所・氏名を書いておきます。

郵便局では3通の内容が同じであることを確認し、謄本のうち1通を郵便局が保管し、もう1通の謄本は差出人が保管するという形になります。

謄本は郵便を出した日から5年間、閲覧することができます。

内容証明郵便を送るのに必要な料金は440円(2枚目以降は1枚増えるごとに260円増し)で、これに一般書留の加算料金と普通郵便の基本料金がかかります。

また、「e内容証明(電子内容証明サービス)」を利用すれば、24時間いつでもインターネットから郵便を差し出すことができるようになっています。

郵送する書類の文字数が多い場合には電子内容証明サービスの方が料金が若干お得になります。

内容証明郵便の書き方

内容証明郵便では用紙の大きさなどに特に決まりはありませんので、A4やB5の白の上質紙を使用するのがおすすめです。

内容証明郵便用の原稿用紙も市販されていますので、手書きにする場合にはこれを使うのもいいでしょう。

内容証明郵便が他の手紙と違うのは、1枚の用紙に書ける字数が決まっていることです。

縦書きであれば「20字✕26行以内」、横書きであれば「20字✕26行以内」「13字✕40行以内」「26字✕20行以内」のいずれかの範囲に収め、1枚の文字数がトータルで520文字以内でなければなりません。

内容証明郵便では記号などの文字数のカウント方法が詳しく決まっていますが、郵便局の Webサイトで確認することができます。

退職届では自分の住所と会社の住所を書く際に「1-12-8」などと書かずに、「一丁目12番8号」と略さずに書くことも重要です。

内容証明郵便で送った場合、効力が発生するのはいつか

ちなみに、民法第97条には「隔地者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる」と定められていますから、内容証明郵便が会社に到着した日から2週間経過した時点で退職することができることになります。

会社側としては内容証明郵便の受け取りを拒否することもできるわけですが、受け取りを拒否するということ自体が郵便が会社に到達しているということを意味しますので、問題なく2週間後に会社を辞めることができます。

パワハラなどが理由で退職する場合

内容証明郵便は内容が5年間郵便局で保存されるため、書く内容には十分に気をつけます。

例えばパワハラやセクハラが原因で退職する場合には、「一身上の都合により、退職いたします」と書いてしまうと不利になります。

この一文を入れることによって自己退職都合扱いになってしまうので、失業給付金を受け取る際に金額が少なくなってしまう恐れがあります。

会社都合退職であれば失業給付金が最大で約260万円もらえるところが、自己都合退職になると約118万円しかもらえませんから、かなり大きな差があることがわかると思います。

会社に退職届を出した後の諸手続き

今まで勤めていた会社を退職する時には年金や雇用保険の切り替え手続きが必要になりますが、年金通帳と雇用保険被保険者証は会社が預かっていることも多いので、忘れずに返却してもらうようにしなければなりません。

源泉徴収票も所得税の年末調整のために必要ですから、会社から必ず出してもらうようにします。

次の転職先が決まっておらず、失業給付金をもらう予定がある場合には離職票も出してもらう必要がありますが、離職票は会社側の手続きに時間がかかりますので、退職日から約1週間後に自宅に郵送されてきます。

尚、会社から預かっている健康保険被保険者証や社員証、カードキーは礼をもって返却するようにしましょう。

まとめ

誰でも会社は円満に退職したいものですが、勤め先によってはそうはいかないケースも多いのが現状ですから、内容証明郵便を活用するなどして自分の最低限の権利は守るようにしたいものです。

退職に際して疑問点や困ったことが出てきた場合には、労働基準監督署内に設置されている総合労働相談コーナーに相談してみるのも一案です。

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