退職前に有給休暇を消化するためのコツを大公開!

退職を決意したけれども、有給休暇を全部消化していないことに気づいたという人は多いのではないでしょうか。

有給休暇というのは正社員に限らず、アルバイトや派遣社員の人にとっても当然の権利ですから、まだ全てを活用していない人は、退職前にぜひ消化することをおすすめします。

企業によっては退職に伴って有給休暇を消化したいと申し出ると難色を示すところもありますが、所定の手続きをとることによって、有給休暇を消化しながら円満退職することも可能です。

法的な観点から言っても雇用側の企業よりも労働者の権利の方が守られているわけですから、遠慮せずに労働者としての権利は守るようにしたいものです。

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残っている有給休暇は退職前に消化できる

退職を決意した際にまだ使っていない有給休暇がある場合には、退職前にこれを消化することができます。

勤め先によっては退職届を申請した時点で、残っている有給休暇を消化することに難色を示すところもありますが、予定の手続きを取ることによって労働者としての当然の権利を獲得しながら円満に退職することができます。

取得できる有給休暇の日数

有給休暇は会社によっては「年次休暇」と呼ばれることもありますが、付与日数に関しては正社員・アルバイト・パートの別は特にありません。

日本では企業の利潤を追求する傾向が強いため、せっかく有給休暇があっても実際に取得する人の率は50%とかなり低くなっていますが、法的に見れば有給休暇を100%消化するのは労働者としての当然の権利ということになります。

年次有給休暇は6ヶ月以上の勤続年数あれば、10労働日が付与されるのが基本となっていますが、この場合、入社してから6ヶ月間以上勤務して全労働日の80%以上出勤していることが原則となっています。

アルバイトの場合でも週の労働日数が4日であれば6ヶ月間の勤務日数で7日間の有給休暇、労働日数が週1日の場合には6ヶ月の勤続年数で1日間の有給休暇が得られます。

アルバイトで労働日数が週3日の場合(年間所定労働日数121~168日)であれば6ヶ月で得られる有給休暇の日数は5日、週2日(年間所定労働日数 73~120日)であれば6ヶ月勤務することによって3日間の有給休暇が得られることになります。

勤続年数によって得られた有給休暇は消化するのが労働者の権利ですが、退職の意思を表明した時点でまだ休暇を消化していない場合にはすべてを消化して辞めることができます。

有給休暇というのは勤めた年月に応じて取得できる日数が増えていきますが、例えば6年半以上勤務して全労働日の80%以上勤務をすれば毎年20日間の有給休暇をもらうことができます。

有給休暇には2年の時効がありますから、前年の分を持ち越ししたとしても、最大で取得できるのは40日間ということになります。

有給休暇を消化しにくい環境

退職経験のある人20〜39歳を対象としたアンケートでは、退職するという意思表明をした後に有給休暇を消化した人の割合は52.2%となっています。

消化できなかった人の理由を見てみると、「消化しにくい雰囲気が職場にあった」が57.6%、「仕事が忙しくて全て消化することができなかった」が39.0%にも上っています。

つまり、日本企業の職場では有給休暇を消化しにくい土壌が育っていることがわかります。

日本企業の習慣に流されて有給休暇を消化しないままに終わるか、あるいは残っている有給を全て消化して退職するかは本人の選択次第ということになります。

退職前に有給休暇を消化する際のポイント

退職前になんとしてでも有給休暇を消化したいというのであれば、退職届を所定通りにきちんと届けて、退職希望日を明確にしておく事がひとつのポイントとなります。

有給休暇を退職前に消化するためには、「最終出社日の前に有給休暇を取る」「最終出社日の後に有給休暇を取る」の2つのパターンがあります。

最終出社日の前に有給休暇を取る場合

最終出社日の前に有給休暇を消化する場合には、引き継ぎなども有給休暇消化前に終わらせておく必要があります。

労働者が退職する際には「2週間前までに退職する意思を伝えなくてはならない」ということが民法にも定められていますが、引き継ぎのことなども考えると最終出社日の1ヶ月前までには退職の意思を表明し、引き継ぎを早めに済ませてから退職するのが無難な流れとなります。

最終出社日の後に有給休暇を取る場合

職場での引き継ぎに時間がかかるような場合には、最終出社日の後に有給休暇を取るようにしておけば引き継ぎがスムーズに行きます。

退職時の書類手続きに関しても問題が少ないので、円満退職したい人にはこの方法がおすすめです。

有給休暇の期限

有給休暇は2年経つと期限が切れてしまいますので、その点を考慮しながら退職日を決めることも大切です。

2年以上経過した有給休暇に関しては、繰り越しは認められません。

退職前に有給休暇が消化できない時は?

職場が忙しくて、退職する前に有給休暇を全て消化するのは到底無理、という場合ももちろんあるでしょう。

こんな場合、会社によっては有給休暇を買い取りしてもらえることもあります。

有給休暇は買い取りしてもらえる会社もある!?

有給休暇というのは、もともとが労働者の福祉向上を目指すための制度ですから、これをすべて消化しなかったからといって会社側が休暇を買い取る義務はありません。

ただし、法律で定められた有給休暇が10日間であるにも関わらず会社の独自の規定によって15日間としているような場合には5日分の休暇を会社に買い取ってもらうように請求することができます。

有給休暇を買い取りすることによって生じる会社側のメリット

すべての会社が有給休暇を買い取ってくれるわけではありませんが、有給休暇を買い取るとそれなりのメリットが会社側に生じます。

労働者が退職届を出したとしても、有給休暇を消費している間は在職扱いなので会社側としては社会保険料を継続して負担しなければなりません。

ところが、有給休暇を買い取ってしまえば社会保険料の負担を免れることができるため、その分がお得になるのです。

有給休暇の買い取り金額は月給を労働日数で割った金額、または雇用形態(正社員かアルバイトか)によって会社で一律に定められた算出方法で決められます。

有給休暇の買い取りというのは、法律上は原則として認められていませんから、買い取りを申し入れても応じてくれない会社が多いということは覚えておきましょう。

退職前の有給休暇の消化を拒否された場合の対処法

退職する前に溜まっていた有給休暇を消化しようとしたところ、上司から「退社時の有給休暇消化は会社の規定でできないことになっている」と言われてしまった、というケースが時おり聞かれますが、この場合はどう対処したらいいのでしょうか。

労働者が有給休暇の申請を拒否するのは労働基準法第39条に違反する行為なのですが、これを知らずに泣き寝入りしてしまい、退職日まで勤務を続ける人も多いようです。

直属の上司に有給休暇を申請して断られた場合には、会社の人事部に申し出てみるのが一つの案です。

それでもらちが明かない時には「労働基準監督署に相談します」と人事部に伝えてみましょう。

これだけで人事部の態度が変わることも多いのですが、それでもダメな時には実際に労働基準監督署に行って事情を説明し、指示を仰ぐことになります。

退職後に有給休暇分の給与が支払われなかった場合

会社側では労働者が有給休暇を申請した場合に断ることができないのを知っているので、「退職する前に残っている有給休暇を消化します」と言った時には特に反論しないのが普通です。

ところが、退職後に会社から郵送されてきた最終出社月の給与明細から有給休暇であるはずの14日分がしっかり引かれていることがあります。

こんな場合には泣き寝入りせずに、即座に労働基準監督署に相談に行くことをおすすめします。

相談の際には、有給休暇を申請した書類を持参すれば証拠になりますので、忘れずに持っていくようにしたいものです。

退職日に関しても、「いつ退職する意思を表明したか」が問題になることがありますので、退職届は必ず書面で作成して提出しておくことが大切です。

口頭で上司に伝えただけでは、後から日にちを証明することができませんので注意しましょう。

有給消化期間が転職先の試用期間と重なってしまった場合

現在勤めている会社を辞めてすぐに別の会社に転職する場合に起こりやすいのが、有給消化期間と転職先の試用期間が重なってしまうことです。

現在の会社または転職先の会社が二重就労、つまり兼業を禁止している場合には有給休暇を消化できないばかりではなくて、懲戒解雇の対象となる可能性もありますので十分に注意してください。

二重就労を会社に隠そうとしても、雇用保険や年金の手続きの際にバレてしまうことになります。

もし転職先が決まっているのであれば、有給休暇消化期間を過ぎてから新しい職場で業務をスタートするのがマナーです。

まとめ

無断欠勤を続けてそのままずるずると退職するのではなくて、正当な理由があって退職する場合には残っている有給休暇は全て消化するなど、損のない方法で会社を辞めることが重要です。

有給休暇でもらえる休日がたとえ10日間であっても、労働者にとってはかけがえのない時間なわけですから、遠慮せずにしっかりと自分の権利を主張して休暇を消化するようにしたいものです。

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