転職より大変な退職【体験談から学ぼう】

今働いている会社を退職するというのは、ある意味で転職先を探すよりも面倒な作業です。

会社に就職する際には誰でも会社と雇用契約を交わしていますが、退職する際には「雇用契約を解消」しなければなりません。

退職を決意したらできるだけ早く直属の上司にその旨を告げなければいけませんが、常に忙しくて人員不足の職場などになると、なかなか「辞める」と言い出せない雰囲気があります。

また、たとえ勇気を振って退職することを上司に告げたとしても、「この忙しい時期にそんなことを言われても困る」と拒絶されることも考えられます。

ここでは退職するのに苦労した人たちの体験談を集めましたので、自分が退職願を出す際の参考にしてみてください。

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入社してすぐに退職した人の体験談

新卒で正社員として企業に入社すると、どこの会社でも社員研修を行い、ビジネスマンとして要求される基本的なマナーを新入社員に教育します。

この新人社員研修を行うためには、講師を外から呼んでくるのが普通ですが、講師に支払う謝礼は1時間につき2〜3万円、有名講師ともなると2時間で20万〜100万円にもなります。

新人社員研修を何度か繰り返し行う他に、専門分野の研修プログラムも合わせると、一人当たり500万〜1,000万円程度の研修費用がかかってしまうことも決して稀ではありません。

これだけのお金を新入社員にかけているわけですから、入社して3ヶ月あるいは1年などで退職されてしまうと、全然元を取れないわけです。

このため、入社してそれほどの年月が立たないのに退職しようとすると、上司に引き止められて退職が難航してしまうことになります。

新卒で入社して3年以内に離職する人の割合は30%と非常に高くなっていますが、会社が引き止めるのを振り切ってまで退職した人の80%以上は「辞めて正解だった」と感じています。

どんな点で「辞めてよかった」と感じたのか、入社して短期間で退職した人の体験談を実際に見ていきましょう。

スキルもないのにIT系企業に就職してしまった人の体験談

2001年にIT系の会社に就職したのですが、当時は今ほどパソコンも普及していなかった時代で、パソコンの知識もほとんどなく、メールにデータを添付する方法すら分からない状態でした。

スキルもなかったのにIT系の会社に就職できたこと自体が不思議ですが、システム管理の仕事に配属され、毎日がストレスの連続でした。

システム管理の本を読んで勉強しても全く頭に入らず、職場に行っても憂鬱な日が続き、4月に入社したばかりなのに8月には上司に退職の相談を持ちかけました。

直属の上司に相談した後に部長面談、そして子会社の役員との面談を経て、ようやく退職できたのは相談を持ちかけて2ヶ月後の10月です。

もちろん、「半年で辞めたなんて履歴書に書けない」「退職して次の仕事が見つかるだろうか」といった考えも頭をよぎりましたし、「親に何と言って説明しよう」という点でも悩みましたが、結果的には辞めてよかったと思っています。

退職後は運良くすぐに営業関係の仕事が見つかり、特に大きなトラブルもなく現在まで仕事を続けています。

学生時代に就活をしている時は、とにかく年収が良くて名前がある企業の内定を狙いがちですが、会社の事業内容が自分の適性と合っていないと、お給料は良くてもストレスで苦しむことになります。

入社してから本当にその業界で仕事を続けていけるのかどうか、ということを熟考してから志望会社を決めることをおすすめします。

残業が多すぎる会社を退職した人の体験談

仕事の内容は自分に合っているし、職場の人間関係も決して悪くはないけれど、とにかく残業が多くて体力的に続けていけないという理由で退職する人も多いものです。

残業がゼロという会社はほとんどありませんが、残業時間が多すぎて、しかも全額が残業手当として支給されないとなると働き続ける意味がありません。

厚生労働省が定めている時間外労働の上限規制では、原則として1ヶ月に45時間、年間で360時間が残業時間の限度となっています。

臨時的な特別の事情があり、労使も合意しているような場合であっても複数月平均で月に80時間、年間720時間を超える残業は法的に認められていません。

ですから年間を通して毎月の残業時間が100時間を超えるような職場に就職してしまった場合、これを理由に退職するのは労働者の正当な権利になります。

毎日23時まで残業していた人の体験談

私が就職した会社は17時が定時なのですが、この時間に帰る人は誰もいなくて、連日23時頃まで残業をしていました。

23時に仕事を終えて家に着き、お風呂に入って寝るだけという生活を半年ほどしましたが、この間に上司を含む5人が退職してしまいました。

6ヶ月勤務したところで社長に退職の意思を表明したのですが却下されてしまい、その代わりにいくらかの昇給がありました。

ところが、昇給があったとはいえ、給料明細には膨大な残業時間がほとんど反映されていないため、体を壊してしまっては元も子もないと思い、労働基準局に訴えました。

労働基準局が会社の審査をしている間に退職届を出したところ、今度は会社側もあっさりと受理してくれたので、ようやく退職することができました。

退職後は「過労」という診断を受け、2ヶ月間療養した後に転職活動をスタートしました。

毎日14時間労働で休日も取れなかった人の体験談

最初はパートとして食料品店に就職したのですが、2年経ったところで「社員ならないか」と言われ、正社員として働くようになりました。

パートの時から疑問には思っていたのですが、職場は8時間労働で休憩が30分しか取れないのに、給与明細を見ると1時間休憩したことになっています。

毎日の労働時間も14時間になることは当たり前で、しかもタイムカードがないため、もちろんサービス残業です。

職場で働いている店員の人数はいつもギリギリで、「退職したい」と言ってもいつも却下されていました。

休日を1日も取れない月もありましたが、給与明細で確認するとしっかり月8で休んでいることになっています。

人員が不足していて、結局退職することができず、お店が閉店する段階でようやく辞めることができましたが、もちろん退職金も何ももらえませんでした。

可愛くて楽しそうな感じの食料品店だったのですが、お店ではもう二度と働きたくないという気分です。

人間関係が辛くて退職した人の体験談

会社というのは様々な人間がチームで仕事を進めていく場ですから、同僚や直属の上司とうまくやっていけないと、毎日の出勤が辛くなります。

お給料はまあまあだし福利厚生の面も充実している会社であっても、会社の人間関係が悪いとそれがストレスになって体調を崩す可能性もありますから、「この職場ではとてもやっていけない」と感じたら、迷わずに退職してしまうのも悪くありません。

事務所の雰囲気が殺伐としていて退職してしまった人の体験談

新卒で就職した後、結婚して退職し、出産して子育てが一段落したところで再就職した職場は、地元でも名の通った会社で、福利厚生・お給料共に好条件でした。

ところが、私が配属された事務所の雰囲気が殺伐としており、何かわからないことがあって質問をしても先輩社員に「そんなこともわからないの」と言われてしまい、立ち往生してしまうことがしばしばでした。

入社してすぐでわからないことも多いのに、こんな感じで誰もサポートしてくれないのですが、誰かがミスをすると全員がその人に向かって罵倒の言葉を投げつけるなど、雰囲気が最悪でした。

仕事の内容は自分に合っているし、サービス残業もないし、一見理想的な職場に見えても人間関係が悪すぎたので結局は退社して別の職場に転職しましたが、人間関係に関しては実際に働き始めてみないとわからない部分があるので注意のしようがありません。

有名企業で経理として働いていた人の体験談

高校在学中に簿記の資格を取ったので、高校卒業と同時に有名企業の経理として働き始めました。

有名企業とは言いながら派遣社員が多いのに驚いたのですが、派遣社員の中に私よりも年上でいかにも性格の悪そうな女性がいて、「あ、この人に嫌われているな」と直感でわかりました。

ある日、その女性の仕事を手伝わなければならなくなったのですが、翌日になって「見つからない書類があるんだけど、あなたがなくしたのね」と言われました。

幸い、書類は見つかったのですが、その後もその女性がことあるごとに「この書類、間違っている」などと私が作成した書類ではないのに私のせいにしたり、退職時間直前になって「今日中までにこの仕事終わらせなければならないから」と言って定時に帰るのを阻止したりといった嫌がらせが続きました。

その頃、ちょうど長年付き合っていた彼氏との結婚が決まったので会社からは円満退職できましたが、あの女性がいなければ同じ会社で結婚後も働き続けられたのにと残念に思っています。

まとめ

就職してからすぐに退職したというと「忍耐力がない」「世間知らず」などと非難される風潮がありますが、実際に働いた者でなければわからない超ハードな職場が存在することも確かです。

そういった職場で我慢しながら働き続けるのもひとつの選択肢ですが、残業時間が長すぎる、休みが取れないといったように明らかに労働者の権利を尊重しない職場で働いていても体を壊すことになりかねません。

「退職することを親に言えない」「次の仕事が見つかるかどうか心配」という人は、転職のエキスパートが在籍している転職エージェントで相談をしてみるのもいいアイディアです。

転職エージェントのほとんどは無料で登録することができ、専任のキャリアアドバイザーがよりよい労働条件の職場を紹介してくれますし、書類審査に通りやすい履歴書・職務経歴書の書き方なども指導してくれます。

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