早期退職を決断した人のための退職金を有利にもらう方法

早期退職は通常の退職よりも退職金が優遇されるという声はよく聞きますが、実際にはどのくらいの割合や年齢の層が優遇されているのかを検証します。また早期退職はどのようにして行うのか、割増金の交渉がどういった形で行われているのかを知っておくと、今実際に退職を検討している人にとって有利に働く仕組みと言えます。

早期退職には希望によって申し出ることが一般的ですが、基本的には職場側から条件提示をした公募制というのが多いようです。ここ近年では人員不足によって人材を手放さない企業が多いのですが、まだまだ早期退職制度を行っているところも少なくはないです。定年退職や都合による退職はその時に出される退職金は規定通りとなりますが、早期退職によって割増となる金額の相場は1000万円くらいと言われています。

早期退職によって被るデメリットはその後の転職がどう活きるかによって変わりますが、無事転職先や起業が出来る事となればこれ程メリットの高い事はありません。今では退職金支給を一時金で直接出さないところも増えていますので、職場でこの制度を行っているのであれば検討の余地はあります。また、この制度を公に行っている職場でなくてもリストラなど退職を推進しているのであれば交渉の余地もあります。あとは早期退職に向けての有利な進め方をここで確認していきます。

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早期退職となった人の退職金の節税の仕方

無事早期退職に向けて手続きが進んだ場合に気を付けておきたいのが退職金支給後の税金がどのようにかかるのかということです。せっかく多く受け取った退職金で大きく税金がもっていかれてしまうのであれば本末転倒です。ここでは退職前に押さえておきたい早期退職金の節税の仕組みを確認します。

退職金を受け取った際の税金の計算は次の通りとなります。
・勤続20年以下の場合の控除は40万円×勤続年数
・勤続20年超の場合の控除は800万円+70万円×(勤続年数-20年)

この控除額の違いによって、退職金にかかる所得は大きく変わり、税金の支払いに影響してきます。従って、早期退職金の金額と勤続年数に応じての影響を予め計算しておく必要があります。

勤続年数によって取られる税金が大きく変わる

例えば次のケースで比較して早期退職の退職金割増しとなった場合の金額を計算してみます。この違いによって早期退職によって一時的に生じる所得の税金は次のようになりますので、注意をする必要があります。

48歳勤続26年で早期退職となる場合とこのまま60歳まで勤めた場合に受取る退職金の場合の計算は次のとおり。

通常退職金1500万円+早期退職金割増1000万円=2500万円に対しての税金
2500万円-{800万円+70万円×(26-20年)}×1/2=640万円が雑所得になります。その所得に対して、例えば20%の税金が掛かったとしたら128万円が取られます。

では先ほどの48歳の方が60歳まで勤めて通常の退職金を受け取る場合の税金は次のとおりとなります。

通常退職金2500万円に対しての税金
2500万円-{800万円+70万円×(38-20年)}×1/2=220万円が雑所得になります。その所得に対して、同じように20%の税金が掛かったとしたら44万円が取られます。

同じ人でも早期退職の場合と勤める勤続の年数が10年以上もあれば、大きくかかる税金の違いが出てきます。しかし、これは早期退職をして一時的に多くの税金を取られる可能性を見るよりも転職や起業によって大きく得られる賃金や時間の使い方によって良し悪しが変わってきます。考慮とする材料は現職場の賃金上昇率や今後の退職金制度の廃止や転向などの可能性も見て、割増で受け取れる可能性があれば検討してみる価値はあります。

50代で早期退職を経験した人の退職金の使い道

早期退職を考える世代は特に40~50代が多いと言われ、退職金も通常より多く受け取り、その使い道などが注目されています。この世代ではまだ育てている子供の教育費などが大きくかかる時期でもありますので、子供の教育費目当てで早期退職を検討する人も少なくはありません。また、そんなに遠くもない年数で老後を迎えることもありますので、この世代での退職金の使い道は次の通りとなります。

・子供の教育資金の充当
・貯蓄
・住宅の購入、リフォーム
・住宅ローンの繰り上げ返済
・老後資金運用のための投資信託
・離婚に際する慰謝料
・自動車の買換え
・独立開業資金
・借金返済

家族の状況や転職先によっての内容にも変わりますが、多くの退職金の使い道は将来の不安を少しでも解消するために貯蓄や運用に回されているようです。今の時代は銀行などの預金ではほとんど金利がつかない時代ですので、投資や運用などで老後資金を膨らますことが得策とされています。将来の年金が宛てにならない時代だからこそ大事な退職金の活用法を間違わないようにしたいものです。

早期退職者の退職金や年金との関係性

これから早期退職となる人は通常に退職する人よりも退職金が多くもらえるメリットを活かしますが、今すぐにもらえる一時金と将来にもらえる年金とどう違うのかを考えておかないといけません。本来60歳まで働く予定であった人が早期退職によって積み立てる年金額を前倒しもしくは減免などの措置によって調整することは出来るだけ控えておかないと将来に困ります。

当面の一時金の大きな金額に目がくらんで早期退職を選んで将来の年金受給金額を減らす人も多く、後々に気づいても既に遅かったという状況は避けないといけません。特にこの年金受給にとって大事な事は厚生年金の加入期間が20年以上であることが必須で考えないといけません。この部分で損をすることが生じるのが「加給年金」というところで大きなデメリットとなってしまいます。

例えば加給年金の受給は月額で言えば、厚生年金に20年以上加入していた場合に加算される特別加算額が月額で1.4万円ちがいます。この年数が10年もあれば、総額で160万円近く変わってくることとなります。従って厚生年金の加入年月が20年に満たない場合である人が早期退職を望む場合にはこの将来の年金額に大きく左右されることを計算に入れておかないといけないのです。つまり厚生年金加入年月が18年とかであった場合の早期退職であれば、転職を通じて厚生年金加入のできる職場を検討しておかないと後に不利になるのです。

大手企業の早期退職者の退職金の受け取り例

退職金の受け取り方法は退職時に一時金として受け取る方法か将来の年金として受給する年金受け取りとする2つの方法が一般的です。しかし、ここ近年では退職金の支給方法が確定拠出年金という制度に移行している企業が増えてきているため、早期退職する人でも退職一時金を受け取る人は少なくなっているのです。確定拠出年金は60歳以上にならないと受け取れないため、40代や50代で早期退職を迎えてもまだまだ退職金に手を付ける事が不可能になります。

では大企業に勤めている方で早期退職などによって退職金一時金を割増で受け取る人で企業型確定拠出年金にも加入しているという方もいます。大企業で企業型確定拠出年金へ移行しているパターンが増えているため、この過渡期にあたっている人は一時金も受け取り、企業型年金も将来受給するケースがあります。中小企業から見ればとても羨ましい制度ですが、注意しておかないといけないのは退職一時金を受け取ってさらに10年も経たないうちに60歳以後の企業型年金を受け取る場合です。

退職一時金を受け取った場合にはその年に退職所得控除というものを使うため、大きな退職金を受け取ったとしても控除にて大きく税金が優遇されます。しかし、14年経たないうちに次の企業型確定拠出年金の受給資格を得て再度一時金を受け取る際は、この退職所得控除を使えないパターンが存在します。金額が大きければ、この退職所得控除を使うか使わないかなども計算に入れないとこの制度のメリットの恩恵をしっかり享受できない例もあります。

大企業に勤めている人で早期退職を希望する前に一番に考えておかないといけないのは、退職一時金をいくら受け取ることによって税金が取られないように勤続年数を確認する。その上で企業型確定拠出年金を退職一時金として再度退職金を受給する時までにどのくらいの年数が空けられているかを計算する必要があります。企業型確定拠出年金は退職一時金として受け取らなくてもその後の受け取り方を年金方式で受け取れば良いのです。一生のうちで何度も退職金を受け取れる事はそうありませんので、一円でも多くの税金を取られないように前もって計算を忘れないようにしましょう。

45歳以上で早期退職を決断した場合の退職金は有利になるか?

早期退職を決定づけるのは退職時の年齢がポイントになると言われています。退職時の年齢が45歳以上かそれ以下によって退職金はどれだけ有利になるのかの違いを確認します。早期退職の決め手となるのは割増となる退職一時金の上乗せ割合がとても高い事が大きなメリットとなります。その割合の高さは30~50代のどの層に比べても大きいのが45歳以上の年齢と言われています。

45歳以上を対象とした早期退職者を募る企業はここ近年で増加傾向となっています。本来ならば50代を中心とした制度だったのですが、それを40代に広げたのは雇用主側の意図と労働者の退職しやすい環境が理由だったのです。50代で早期退職とすれば不況の背景もあり、その後の転職活動が難しく退職希望者が集まらないという効率の悪いものでありました。

しかし、40代しかも45歳以上の早期退職者であれば、キャリアも積んでいることから転職成功率も高く、キャリア人件費を減少させることが雇用主側にとってもメリットが高いのです。従って45歳以上の早期退職条件の退職金割増割合が一般的な年収の2年分と言われる1000万円の相場よりも企業によってはさらに500万円も割合が高いケースもあるのです。

早期退職によって得るものと失うものとどちらもありますが、45歳以上の早期退職者はどの世代の人にとっても大きなチャンスがあります。企業側からも退職条件として提示する退職金上乗せの考慮がとても大きく反映される面が高いので、このメリット有効に活かす事ができます。その後の転職成功率と新天地でのキャリアを再構築する可能性も高いため大きなチャンスを活かせる年齢と言えます。

まとめ

最近では低年齢化となっている早期退職の対象ですが、退職金上乗せなどのメリットだけを見てはいけません。早期退職をするにあたっては一時期を大きく受け取っても勤続年数によっては大きく税金を取られることもありますので、事前に計算する必要があります。また、企業によっては確定拠出年金の制度がありますので、退職一時金と併せて受給する年数の間隔を確認しないと痛い目に遭うことになります。

早期退職のメリットはいかに退職一時金の上乗せにありますので、こちらに該当しない退職は職場側と双方のメリットとなる交渉が必要になります。特に45歳以上からの早期退職は上乗せ割合の高い募集も多い事から、再出発を含めた将来のメリットも考えてから申し出る必要があります。

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