人間には節目となる年齢がいくつかあるものですが、その中でも特に重要なのが「30歳」という年頃です。
30歳といえば退職して新しい仕事を始める時期、子供を持つ時期、そしてマイホームについて考える時期でもあります。
30歳の人は気力も体力も充実しており、心機一転して何か新しいことを始めるには最良の年代ですから、現在勤めている会社では自分に興味のある分野のキャリアアップができない、能力を最大限に活かせないと感じているのであれば退職して新しいことを始めるのも悪くありません。
30歳で退職しても遅くはない! 退職届の出し方
30歳といえば大卒で就職した人なら8年、高校卒業してからずっと働き始めている人なら社会人として12年のキャリアを積んできています。
業務に関するスキルもあり、ビジネスマンとしてのマナーもわきまえている年代ですから、有利な転職をして収入アップすることも夢ではありません。
現在の会社を辞めるにあたっては退職届を出すなど規定の手続きを踏まなければなりませんが、転職先がほぼ決まっている場合には引き継ぎなどの面で同僚に迷惑がかからないよう、スムーズな退職手続きをすることが大切です。
退職届の出し方
退職届は直属の上司に手渡しをするのがマナーですが、ある日突然いきなり退職届を渡されたのでは上司としても引き継ぎなどで困ってしまいますので、退職届を渡す前に、前もって退職の意思があることを伝えておきましょう。
「◯◯日頃に退職をしたいと考えているのですが、どうお考えでしょうか」といったように切り出せば、円満退職する気があるのだなということを上司にわかってもらうことができます。
20歳代のアルバイトなら円満退職ができなくても仕方がないという感じで好き勝手な時期に退職することもできますが、30歳といえば職場でもそれなりの責任と義務がある立場ですから、勤め先の繁忙期に退職するなどといった軽率な行動はできるなら避けたいものです。
最初に上司に打診をしてみて大丈夫なようであれば、退職届を手渡すことで意思を正式に表明したことになります。
法律上は退職届を出すのは退職希望日の2週間前までと定められていますが、会社によっては就業規則に「1ヶ月以上前に申し出ること」と明記していることもありますので、遵守することをおすすめします。
退職届の書き方
退職届の書式というのは決まっていて、特に難しいものではありませんから、インターネットで検索したテンプレートなどを参考にすればすぐに作成することができます。
昔は退職届というと手書きにするのがマナーでしたが、最近ではパソコンで作成してプリントアウトしたものでも失礼に当たりません。
以下に退職届の例文をあげてみましたので、参考にしてください。
ーーーーー
退 職 届
私儀
この度、一身上の都合により、勝手ながら、
◯◯年◯月◯日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。
◯◯年△月△日
◯◯部◯◯課
◎◎ ◎◎ 印
株式会社●●●
代表取締役社長 ◯◯ ◯◯殿
ーーーーー
退職をする際に一番頭を悩ますのが「退職理由をどう伝えたらいいか」ということだと思いますが、退職届を書く際には「一身上の都合により」としておけば間違いありません。
字数が少ないのでバランスをよく考えながら作成するようにしましょう。
用紙はA4かB5の白無地、インクは黒です。
退職届を書き終えたら三つ折りにし、長型の封筒に入れます。
封筒は請求書や領収書の送付に会社でよく使っている茶封筒ではなくて、白無地のものを選びます。
封筒の表、上半分の位置に「退職届」と書き、封筒の裏側には左下の部分に自分の処属する部署名と氏名を書きます。
30歳の退職におすすめ!人気転職エージェント3選
30歳で転職をするとなると、人生設計に見合った転職先を最初に探しておくことが大前提となります。
自分のキャリアを伸ばしたいからといって焦って退職してしまった後に転職先を探しても、条件の良い勤め先がなかなか決まらず後悔してしまうことも十分にあり得ます。
個人的なツテがあってリクルートされたというのでもない限りは、転職エージェントを利用して転職先を探すのが得策です。
転職エージェントに登録をしておけば、自分の経歴と希望に沿った求人募集案件を紹介してくれるばかりではなくて、面接日の調整や年収の交渉まで専任のキャリアアドバイザーが行なってくれます。
30歳の転職におすすめのエージェントをピックアップしてみましたので、転職先がまだ決定していない人はぜひ登録して効率のいい就活に役立ててください。
高年収を目指すなら「ビズリーチ」
30歳で転職をするからには条件のいい高収入の職場を探すのが当然ですが、転職エージェントを選ぶ際にも年収650万円以上の案件を数多く取り扱っているところを選ぶことが転職の成功につながります。
高収入の案件が多い転職エージェントの中でも特に人気が高いのは「ビズリーチ」です。
ビズリーチには30代のミドルマネジメント層を対象とした案件が多く、ハイクラスの求人を探している人はぜひ登録しておきたいところです。
ビズリーチでは非公開求人も数多く扱っている他、優良企業やヘッドハンターからのスカウトを直接受けることができます。
ビズリーチで出会える職種も営業、エンジニア、担当アカウントエグゼクティブなど幅広く、有料会員として登録しておけばよりハイクラスの案件にもアクセスできるようになります。
外資系の人気エージェント「JACリクルートメント」
外資系の転職エージェント「JACリクルートメント」もステップアップを考えている人にはおすすめです。
30歳からの管理・専門職をメインに扱っているJACリクルートメントは東証一部にも上場しており、専任コンサルタントのレベルも高いのが特徴です。
1988年から現在までに約43万人の転職活動を支援している実績があり、転職サイトには形成されていない30代のための案件を数多く扱っているので、豊富な選択肢の中から希望にかなった転職先を見つけることができます。
JACリクルートメントに処属する約800名のコンサルタントが企業と直接コンタクトを取って社内の雰囲気や上司の傾向などをチェックしていますので、転職はしてみたけれど「こんなはずじゃなかった」と後悔する心配もありません。
コンサルタントは企業の採用担当者とも直接やり取りをしていますから、面接前に過去の採用傾向など役立つ情報を提供してくれるのもJACリクルートメントのメリットです。
「リクルートエージェント」も30歳向けの案件多数
リクルートグループの一員である「リクルートエージェント」は扱っている求人数が多いことで有名です。
特に30代向けの案件数が豊富なので、数多い選択肢の中から転職先を見つけたい人にはおすすめの転職エージェントです。
一般の求人サイトには掲載されていない非公開求人も常時20万件以上扱っており、有名企業や大企業に転職したい人にはぴったりです。
エグゼクティブ・ハイキャリアの案件も難なく見つかりますから、将来のことを考えてキャリアアップを試みたい人はぜひリクルートエージェントに登録しておくといいでしょう。
リクルートエージェントなら年収200万円アップも不可能ではありません。
好きな道を歩いて行きたい【30歳の退職】
30歳を機にこれまで勤めてきた会社を退職し、独立して起業したいと考える人も中にはいるでしょう。
30歳の人は経済的にも20代の頃よりも安定しており、何か自分で起業するためのゆとりがあります。
しかも社会的な信頼があり、会社での経験から得た知識やスキルも豊富ですから、商売などを始めるにはぴったりの年頃なのです。
30歳で独立起業するためには数ヶ月、時には1年以上の期間をかけて入念な準備をすることが大切ですから、起業を思い立ってもすぐに退職はせずに、会社での職務と起業プランの作成を並行して行っていくのが理想的です。
自分一人ではどのようにプランを練ったらいいのかわからないというのであれば、起業セミナーや経営コンサルタント、あるいは公的機関を利用するのも一つの案です。
独立行政法人「中小企業基盤整備機構」
中小企業基盤整備機構、略して中小機構は創業支援や起業家のサポートを行っている公的機関です。
独立起業した場合の老後の生活資金を準備する「小規模企業共済」や、取引先が倒産しても迅速に借り入れができる「経営セーフティ共済」など興味深いサポート制度が整っていますので、相談に行ってみて損はありません。
中小機構が運営しているポータルサイト「中小企業ビジネス支援サイト J-Net21」では全国の中小企業向け施策が毎日配信されていますので、定期的にチェックしておくとためになります。
都道府県等中小企業支援センター
各都道府県には中小企業支援センターが設置されており、専門スタッフが創業のための支援を受けたいといった相談に応じてくれます。
日本商工会議所
起業して商売を始めるつもりなら、絶対に見逃せないのが日本商工会議所です。
日本商工会議所の会員になれば創業支援や海外ビジネス支援を受けられる他、経営相談をしたり各種交流会に参加することもできます。
まとめ
自分の人生は自分の手で作っていくものです。
現在の職場で地道に定年まで働くのも一つの選択肢ですし、転職したり独立起業すればまったく違った人生が開けていく可能性もあります。
30歳というのはそうしたさまざまな可能性の中から自分の道を選択する分岐点ともいえる年代ですから、後になって後悔しないような道を選びたいものです。