「アルバイトをやめたい」とお考えの皆さん、特に初めてアルバイトを辞める場合はその辞め方について悩むかと思います。
「退職理由は何て伝えればいいんだろう」
「退職届って必要?」
このようなお悩みをお持ちではないですか?
今回はそんなあなたのためにアルバイトを辞める際の適切な手続きについてご紹介します。
バイトを辞める手続きの前に退職理由を明確にしておこう
「バイトを辞めたい」と一概に言ってもその理由は様々ですよね。
しかしその理由はそのまま正直に伝えても良いのでしょうか?また複数の理由がある場合はすべてを伝える必要があるのでしょうか?
ここでは多くの人がバイトを辞める理由、また伝えるべき理由と伝えてはいけない理由について解説していきます。
多くの人がバイトを辞める理由
まずはバイトを辞めるさまざまな理由をご紹介します。
最初に、高校生や大学生に多い理由から。
学生に多い理由として挙げられるのはやはり「学業に専念したいから」という理由ではないでしょうか。
特に受験生になればバイトよりも受験勉強を優先する人はかなり多いように思います。また大学生になると卒論や就活で忙しくなればバイトを辞めざるを得なくなるかもしれません。
さらに「部活に専念したい」「サークル活動に専念したい」といった理由も学生ならでしょう。
学生に限らずあげるとすれば「新しくやりたいことができたからそのために時間を使いたい」「目標金額まで貯めることができた」といった理由が考えられます。
しかし、実際のところこのようなポジティブな理由は少なく、多くの人が理由として挙げるのは「仕事がきついから」「人間関係に耐えられないから」「時給が低いから」といったネガティブなものがほとんどです。
また、家庭の事情や健康上の事情など人によってその理由は様々だと思います。
今回は、そんな各々が抱える事情をバイト先に正直に話すべきなのかどうか、また適切な退職理由としてはどのようなものが挙げられるのかという点に注目して見ていきましょう。
バイトを辞める時に伝えるべき退職理由
バイトを辞める際に伝えるべき退職理由として適切なのは、やはりポジティブな理由です。先ほど述べた理由の中では、「学業やサークル活動に専念したい」「新しくやりたいことが見つかった」といったものです。
このような理由は、相手も納得しやすく、応援したい気持ちになるので、円満退職にはうってつけです。 バイト先が人員確保のためにあなたを引き止める可能性も低く、むしろ応援してくれるかもしれません。
また、家庭の事情や金銭面における事情などはバイトの人間は介入しづらいため理由をとやかく聞かれたくない人にはおすすめです。
伝えないほうがよい退職理由
一方で「給料が低い」「人間関係が悪い」「仕事がきつい」といった理由は、 相手が気持ちよくなることは決してありませんし、「給料をもう少しあげるから」「仕事のポジションを変えてあげるから」という理由で引き止められる可能性も高くなります。
従ってバイトを辞める時にはこのようなネガティブな理由は避けるべきです。
しかし、人間関係のトラブルや仕事効率の面などで問題点がある場合は、それを伝えることで今後改善される可能性もあるので伝えるのもありでしょう。
そして、もしもそれらを伝える時には、ポジティブな理由を伝えた後に、改善すべき点を提案するという形にした方が円満退職につながります。
さらに、これは言うまでもないことかもしれませんが、「嘘の理由」は後々気まずい思いをする原因になりかねませんのでなるべく言わないようにしましょう。
例えば、引っ越す予定もないのに「遠くに引っ越すから」と言ったり、健康なのに「怪我をしてしまって働くのが難しくなった」と言ったりするのは危険です。
もしも後になって別のバイト先で働いている最中や街中で、既に辞めたバイト先の人にばったり会ってしまえば一発で嘘がバレてしまい、双方いい気はしないはずです。
どうしても嘘をつかざるを得ない場合には絶対にばれない嘘をついてくださいね。
バイトを辞めるための手続き方法は?
バイトを辞める手続きは誰がどのように進めるのか
バイトを辞める手続きは、主にバイト先の責任者が主導で行いますので、 基本的にはバイト先の責任者の指示に従えば OK です。
多くの場合はバイト先の責任者に伝えて許可がもらえれば、手続きは終了です。しかし特に大手の飲食店やスーパーなどの場合は、必要書類に記入して提出するなど細かいルールが設けられている場合があるので確認を怠ってはいけません。
バイトを辞める手続きを始めるタイミング
続いて、バイトを辞める手続きを始めるタイミングについてです。これはあなたがバイトを辞めると決心したらすぐにバイト先の責任者に意思を伝えて、手続きを始めるのが適切です。
書類の提出といった手続きは退職直前になるかもしれませんが、退職の意思を伝えるのは早ければ早いほど良いです。
法律では2週間以上前に伝えることが定められていますが、一般的な常識では1ヶ月は前に伝えるべきでしょう。
あなたがやめたあと、あなたの穴はあなた以外の誰かが埋めなければなりません。それは他のスタッフかもしれないですし、新たに人員を雇う必要がある場合もあります。
新たに人員を雇う場合は、広告を出して募集をかけなければなりませんし、新人が仕事を覚えるまでに指導の時間を割く必要もあります。
そうでなかったとしても、シフトを組み替えたり業務内容を変更したりとバイト先がやらなければならないことは数多く発生します。
それは1日や2日では到底できることではありません。あまりにも直前ではバイト先の業務に支障をきたす可能性も出てきます。
もしも雇用期間が定められていない契約において、あなたが退職日の2週間を切ってから伝えたことでバイト先の業務に支障をきたす際には、バイト先はあなたに損害賠償請求をする権利があります。
したがって円満退職をしたいのであれば、少なくとも法律に定められている2週間以上は前に伝えるようにしましょう。
バイトを辞める手続きをスムーズにすすめるための方法とは?
職場の責任者にバイトを辞める手続きのためのアポをとる
バイト先の責任者にバイトを辞めることを伝える時には、あらかじめアポイントメントを取っておくことをおすすめします。
バイト中の場合だと、その責任者は特に忙しく、時間を割くのが難しい人も多いでしょう。そんな時には事前に LINE やメールなどで簡単な要件を伝え、都合のつく日時を打ち合わせておきましょう。
その際のLINEやメールの文面には細かい事情は書かずにバイトを辞める旨を簡潔に記載してください。
文面のみで全てを済ませてしまうというのはあまり良い印象を与えないので、特別な事情がない限りはメールやLINEはアポイントメントをとる手段としてのみ活用し、なるべく対面でのやりとりを心がけましょう。
バイトを辞める理由と退職の日付は明確にしておく
直接相手に伝える際に特に注意しておきたいのは「バイトを辞める理由」と「退職日」を明確にしておくことです。
バイトを辞める理由をあいまいにしてしまうと、相手から根掘り葉掘り聞かれてしまったり、引き止められたりしてしまう可能性が高まってしまいます。
法律上は、相手からいろいろ聞かれたとしても全てに答える必要性はないのですが、知っている相手との実際のやり取りにおいてはそういうわけにはいきませんよね。
したがって、バイトを辞める際には先ほど述べた「伝えるべき退職理由」を参考に、なるべく明確な理由を簡潔に述べるようにしましょう。
また、「退職日」もあらかじめ明確にしておく必要があります。「〇月〇日にやめます」というのは難しくとも、「〇月〇日~〇月〇日の間で辞めさせて頂きたい」というような期間の指定はしておくべきです。
もしこちらから提示しなかった場合は相手側から指定されることになってしまうため、自分の希望よりも長く働かされてしまうかもしれないので注意しましょう。
バイトを辞めるときの手続きに退職届は含まれる?
結論から言うと、ほとんどの場合、バイトを辞める際の手続きとして退職届は含まれません。
ですが、退職届のかわりにバイト先が用意した書類に必要事項を記入しなければならないケースは多いので、事前に確認することが大切です。
しかしながら、「バイト先がブラックでなかなかやめさせてもらえない」「体調が悪くて直接バイト先に出向くことができない」などの特別な事情がある場合は、退職届の郵送を持って退職することも可能です。
その際はバイト先が「そのような書類は貰っていない」しらばっくれる可能性もあるので、そうならないように必ず内容証明郵便を利用するようにしましょう。
また、誤って「退職願」を出してしまうと、相手側は拒否することができるので出す前には必ず「退職届」になっていることを確認してください。
適切な手続きなしにバイトを辞めるのは危険
ではこれらの手続きなしにバイトを辞めた場合、つまり無断欠勤してそのままバックレた場合はどうなるのでしょうか。
もしもあなたが辞めてしまったことでバイト先に業務上の損害を与えてしまった場合は、バイト先から損害賠償請求をされてしまう可能性があります。
もしもすでに無断欠勤をしてしまった場合で、どうしてもバイト先に行きたくない人は最低でも、最終手段としてバイト先に LINE やメールで連絡をした上での退職届の提出はしておきましょう。
まとめ
今回はバイトを辞める際の手続き方法についてお話ししてきました。基本的にはバイト先の責任者にその旨を伝え、指示に従えば何の問題もありません。
したがって、不明点や不安な点がある場合は直接バイト先の責任者に確認するのが最も間違いのない方法です。
直接会って相談するのが気まずい気持ちも分かりますが、あなたは何も悪いことはしていないので堂々とその理由と退職希望日を相手に伝え、円満退職を目指しましょう。