休職ってなに?期間中に退職したい場合の伝え方も紹介

仕事を中断することには、「休職」「退職」など、名前がつけられています。しかし、これらの言葉が具体的にどんな扱いで、何が出来るのかはあまり知られていません。
休職については、利用する機会が少ないこともあいまって、どのような制度なのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこでここでは、「休職」の扱いと、休職期間中に退職する場合についてまとめていきましょう。

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休職ってなに?退職とは違います

休職とは、読んで字のごとく「職」を「休」むことをいいます。ただ、休暇などとは異なり、一般的に長期間にわたって休むことをいいます。加えて、休む理由は自分の都合です。
例えば、仕事に関係のない怪我や事故で休む時や、出産のために休む時などは「休職」扱いで、退職せずに休めます。具体的に何日連続で休職が可能なのかは会社によって就業規定で定められていることがほとんどです。
なお、休職期間を過ぎても復職ができない場合、就業規定によってはそのまま解雇扱いで退職される可能性があります。解雇という形で退職をすると、転職の際などに不利益を被る可能性があるので注意してください。
ただし、求職中の扱いについて詳しく知っておかないと、不利益になることもあるので注意しましょう。具体的な扱いについては後述します。

休職の理由がなんであれ、期間中の給料は原則出ません

休職はあくまでも「自己都合での長期間休み」なので、休職した理由が何であれ、その間に給料は出ません。本人にとってやむを得ない事情による休職であっても、その間の収入はないのです。
例えば、妊娠・出産による育休を制度として設けている会社であっても、その期間は休職扱いとなるため、給料が出ることはありません。もちろん、万が一の伝染病などで長期入院に伴う休職があったとしても、その間の給料は出ません。
ただし、その間は貯金を減らさなければ生活できないということではありません。会社の制度や公的な制度によって、生活が保障されるからです。

ただし、公的な制度などで生活が保障される場合も

休職の理由がやむを得ない理由である場合は、公的な制度を頼ることによって休職中の生活が保障されます。具体的には、「休業補償給付」と「傷病手当金」などが該当します。また、出産に伴う休職の場合は「出産手当金」などを貰えます。
「休業補償給付」とは、病気や怪我のせいで仕事ができない人のための給付金です。ただし、仕事に関わる怪我でなければ給付されない点に注意しましょう。それに加えて、医師の証明書が必要です。怪我・病気で休職する場合は、医者に診断書をもらってください。保障額は給料の80%で、1年6カ月が期限です。
「傷病手当金」は、病気や怪我で休職を余儀なくされているものの、その原因となった怪我や病気が、会社と関係のない場合に受けられる給付金です。休業補償給付と同様に、給付には医師の診断書が必要です。保障は給料の3分の2で、受給できる期間は1年6カ月となります。
この他にも、会社が独自に設けている保障制度などの利用も可能です。どんな制度が設けられていて、どの程度給付金が貰えるのかは、各会社の就業規則を確認してください。

有給休暇を使えばその分の給料は出ます

怪我や病気、出産などのやむを得ない以外での理由で休職したい場合でも、給料を受け取る方法があります。それが、有給休暇です。
有給休暇は労働者の全てに保障されている権利で、給料を得ながら休める制度のことをいいます。有給休暇が各社員何日取れるのかは企業ごとに異なっているので、ここも就業規則を確認しましょう。
なお、新入社員やアルバイトなどには制度の都合上から有給休暇が認められていない場合もあるので注意してください。有給休暇を取得したい場合は、上司などに有給休暇を取得したい旨を伝えましょう。会社の慣習によっては理由を明かす必要がありますが、法律的には理由を明かす必要はありません。

休職中に退職ってできる?

最初は休職をする旨で申請を行ったものの、休職しているうちにどうしても退職したくなった、ということもあると思います。もしくは、休職中に転職先を見つけ、そこに転職するために退職したいということもあるでしょう。
もちろん、休職期間中の退職は可能です。休職をするときと同じように、退職したい旨を上長に伝えれば、法律上は問題なく退職できます。しかし、その際に大きな壁となるのが心理的な障壁です。最初は休むといったのに、「辞めたい」と伝えるのは、人によっては大きな悩みになってしまうのではないでしょうか。
特に、精神的な理由で休職している場合、その心理的負担は非常に大きなものになってしまうでしょう。しかし、そうやって思い悩んでいる状態ですと、せっかくの休職期間も休職になりません。まずは退職するかどうか、決断してしまいましょう。
そして、よく考えた後に退職すると決めたのなら、その日、すぐに行動に出てください。行動に移してしまえば、悩む時間もなくなるからです。悩ましいことを決めるときは、「行動に移す」ということが大切なことだと知っておきましょう。

休職中に退職する方法

退職を決めたら、あとは退職を実行に移してください。退職をするための手順は非常に簡単です。まずは、退職の意志を誰かに伝えてください。そして次に、退職届を送ります。退職届を送ったあと、2週間経てば退職です。
ここでは、それぞれの手順について、具体的な方法と注意すべき点をまとめていきましょう。

1.メールや電話などで退職の旨を上司か人事権のある人に伝える

休職中なので、まずは誰か連絡先を知っている人に電話かメールで退職したい旨を伝えましょう。メールの文面は、「退職を考えています」という、簡潔かつ淡々とした切り口で問題ありません。「相談」という形で送ってしまうと、相手も引き留めようとします。しかし、決まったことを報告する場合は引き留める余地がないからです。
ちなみに、メールを送る相手は人事権を持つ方にしましょう。例えば、人事部の部長や、その課の課長などが該当します。問題がないのなら、ひとつ上の上司に相談するのが普通ですが、上司とメールや電話すらしたくないという場合は、最初から人事権を持った方に連絡してもいいでしょう。
このときのメールで、退職した後の仕事の管理について相談します。例えば、休職前に担っていた役割を誰が担うのかといった点や、有給はどうするのかといった点、具体的な退職日はいつにするのかといった点です。
他にも、退職の理由を「自己都合」にするのか「会社都合」にするのかも決めなければなりません。会社のパワハラや過労によって倒れた場合の退職は会社都合、転職やキャリアアップ、自分の不注意による怪我などが原因で退職する場合は自己都合です。
会社都合で退職すると、給付金の制度的にも有利になるので、会社都合での退職の条件に合致するのなら、会社都合での退職を目指しましょう。もし、自己都合じゃないと辞めさせないと脅されている場合は、一旦事故都合で退職したあと、自己都合に直すことが可能です。
こうした相談は、面と向かってのほうがやりやすいので会社に直接出向いた方がお互いに面倒がありません。しかし、休職中は家から出るのも難しいということが多いで、メールや電話でも問題ありません。

2.退職届を郵送で送る

メールや電話などで退職する旨を上司に伝え、今後の相談も終わったら、あとは退職届を郵送で送ってください。退職届の文面は「〇〇の理由により、退職いたします」といったような、自分の名前と相手の名前、そして退職の理由さえ書いておけば退職届として機能します。
理由を書くときは、会社都合での退職を目指す場合は具体的な理由を、そうでない場合は「一身上の都合により」と書けば問題ありません。ただし、基本的に退職届には具体的な理由を書かないのが普通です。特別な理由がない限りは、「一身上の都合により」とのみ書いておきましょう。
なお、会社によっては退職をさせないために退職届の受け取りを拒否することがあります。その場合は、「内容証明郵便」によって送ってください。これによって、「会社は労働者の退職の意志を受け取った」という事実が第三者に証明されるからです。

3.2週間後に退職となる

法律により、労働者が退職の意志を示した2週間後には労使契約が解除され、退職になります。一般的には、残務整理や引継ぎの問題から1か月前後の猶予期間が設けられることがありますが、休職期間中はそういったものもないため、2週間での退職が可能です。
とはいえ、有給消化などもかねて2週間以上後の退職になることもあるので、そのあたりはメールで相談しましょう。

休職中に退職する場合の注意点

休職中に退職する場合、注意しなければならないことがあります。それは、「退職の仕方によっては失業保険がもらえない可能性がある」という点です。具体的には、「休職期間を満了した状態で退職した場合」は、失業保険がもらえません。
というのも、休職期間の多くは心身の状態を健康に戻すために設けられた期間であり、その期間を過ぎてもなお休職が続いている場合は「働ける状態ではない」とみなされるからです。失業保険の趣旨はあくまでも「働く意志はあるけれど、諸事情で職を失ってしまった方」に向けた保険なので、働けない状態の方は対象外になってしまいます。
なお、退職の後に療養期間を設けたいという場合は、受給期間を延長可能です。手続きはハローワークの職員を通じて行ってもらえるので、再び働けるようになったら確認を取りましょう。
休職中に退職が頭をよぎったのなら、「その後にどうすべきか」という所にも注意しておきましょう。退職した後、ずっと職の無い状態で過ごすわけにはいきません。次に働く場所も考えておきましょう。
可能であるのなら、休職期間中に転職活動をはじめておきましょう。もちろん、精神的・肉体的な理由で休職している場合は、そちらの療養を優先してください。

まとめ

休職期間中でも退職することは可能です。ただ、退職する場合は休職期間を満了した状態で退職してしまわないよう、休職の時期には気を付けましょう。
もし退職が頭をよぎったのなら、よく考えて結論を出してください。そして、その結論が出たのなら、できる限り早く行動しましょう。休職期間は長ければ長いほど、転職活動に影響する可能性が高いからです。

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