うつ病で休職中は、正直かなり暇なことが悩みの種になることがあります。体の調子が良ければ、そろそろ外に出たい、何かしたいと思える心理も戻ってくるものです。
今はうつ病で休職中でも、いずれは復職しなければなりませんし、今後のことも見越したうえで過ごし方を考えていきたいところですね。
そこで今回は、うつ病で休職中に何をすれば良いのか迷ったときの対処法を解説していきたいと思います。このまま何をして過ごせば良いんだろう…と困ったときは、ぜひ参考にしてみてください。
うつ病で休職中は暇を持て余してしまうことも多い
うつ病で休職している期間は、担当医師とも相談しながら、とにかく心身ともに休息を取ることが大切です。うつの症状や抗うつ剤の副作用などから、休職したてはとにかく家でずっと寝ていたり、とにかくぼーっとしていることも最初は珍しくないでしょう。
ですがやがてうつ病の症状も収まってくれば、気持ちも前向きになっていきます。行動する意欲が戻ってくるため、結果として暇を持て余してしまうことは多いものです。
「会社に行くのはつらい。でも家でじっとしているのも正直つらい気もする…」と迷ってしまうことは意外と多くなります。うつ病で休職中の身なのですから、羽目を外し過ぎるのはさすがに避けたいところですよね。周りの目もありますし、心や体に障ったら……という不安心理もあるはずです。
うつ病で休職しているとき、何をすべきか迷ったときは、自分なりにやるべきことややりたいことを整理することが大切です。
うつ病で休職中は何をすれば良いのか
では、実際のところ、うつ病で休職中は何をすれば良いのでしょうか。重要なポイントを見ていきましょう。
気持ちをリフレッシュさせることを大事にする
基本的に大事なのは、とにかく落ち込んだ気持ちをリフレッシュさせることです。仕事や人間関係のストレスから解放された今の状況を受け入れて、張り詰めた心をどんどん緩めていきましょう。
休職したことによって、早くうつ病を治さなければと焦ってしまう人、うつ病で休職するなんて情けない…と自分を追い込んでしまう人はやはり多いです。だからこそ何をすれば良いのか迷ってしまう心理は生まれるものです。自分を許せないからこそ、責任を感じているからこそ、何かをしなければならないとプレッシャーに感じてしまうというわけです。
ですが最初はとにかく、気持ちをリフレッシュさせることが大切になります。「いずれ治る」「そのうち元気になるからなんとかなる」と楽観的に考えることを大事にして、始めはひたすら心と体を休めていきましょう。
何をすれば良いのかと悩むということは良い傾向?
ちなみにある程度の期間休息を取った後に、「休職中って何をしていればいいんだろう…」と悩むのは良い傾向の一つだと言います。
何をすれば良いのかと悩むということは、何かをしたい、何かをしなければという意欲が戻ってきたということです。それだけうつ病で症状も緩和してきて、無気力な状態から抜け出してこられたということでしょう。
実際、休職して間もない頃は何もする気が起こらないことも珍しくないものです。何もしたくない、何も考えたくない…と無気力状態になっていたときと比べれば、だいぶましになってきたと自分でも思える人は多いはずです。
うつ病で休職中にやりたいこと
では実際のところ、うつ病で休職中のとき、暇を持て余してしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。ここからは、実際におすすめのやりたいことを解説していきたいと思います。
映画やドラマを見る
暇つぶしの方法として定番なのは、映画やドラマを見ることです。家の中でじっとしていても長い間時間をつぶせるので、気軽な暇つぶし方法としては非常におすすめです。
最近はネット配信でたくさんのタイトルを配信しているので、家から一歩も出ない状態でも視聴を楽しめるのが利点ですね。せっかくの機会ですから、見たかったドラマや映画、もしくはアニメやバラエティーなどを一気見すると良いかもしれませんね。
ただ、ずっと座ってor寝ている状態で長時間映画やドラマを見ているのは、あまり好ましい行為とは言えません。そもそもずっと同じ体勢でじっとしているのは意外と疲労がたまることなので、たまに散歩をはさんだり休憩したりするのが大事です。部屋の中に引きこもりすぎないように注意してくださいね。うつで休職中に引きこもりのような状態になってしまう人は実際に多いです。
絵を描く・塗り絵
うつ病で休職している間は、何もしていないと嫌なことばかり考えてしまうことは多くなりがちです。そのため必要以上にネガティブにならないためには、自然と無心になれることに時間を割くのが良いでしょう。
絵を描くこと、塗り絵を楽しむことなどは、意外と時間を忘れて集中できるため、とにかく無心になりたいときや嫌なことを考えたくないときにはおすすめです。絵心なんてないし…という人には、大人でも楽しめる塗り絵に挑戦するのが良いでしょう。
ちなみに絵を描いたり塗り絵をしたりすることも映画を見ることと同じで、没頭しすぎないように気をつけてください。集中しすぎるとかえって疲れてしまうことも多いため、たまには外の空気を吸いつつ…といったバランスの良い楽しみ方を意識したいところです。
料理・お菓子作り
料理やお菓子作りにチャレンジして、ひたすら時間を忘れるようにするのも良いでしょう。料理やお菓子作りもものづくりの一つなので、絵を描いたりする行為と同じで無心になることができます。一人でいると嫌なことばかり考えてしまう人にはおすすめです。
たっぷり時間を持つことができるようなタイミングは、今後復職すればなかなかないはずです。このチャンスを活かして、料理の腕を磨いていけると良いでしょう。男女問わず料理スキルは持っておいて損のないことですが、女性の場合はこれが良い花嫁修業になるかもしれませんね。
料理本を買ってきて、ひたすら1ページ目からレシピに従って作ってみたり、創作料理の開発にチャレンジしてみたり……そんな風に時間を有意義に使って少しでも達成感を得ていければ、それが気持ちを前向きにするきっかけになります。
ランニング・サイクリング
ランニングやサイクリングをして体を動かすようにするのもおすすめです。体力に自信のない人や運動習慣がもともとなくいきなりランニングするのは気が引ける…という人は、もちろんウォーキングでも構いません。
うつ病で休職している間は、どうしても運動が不足しがちです。体を動かさないと自律神経の不調を招くことになるため、体の調子は悪くなる一方です。また、体を動かして血の巡りが良くなること、日の光を浴びて気持ちをリフレッシュさせること、そんな点を心掛けることがうつ病の寛解へとつながることもあります。
休職中に何をしていればいいのかわからない…でも家にいるばかりでは気持ちも落ち込むばかり…というときは、ぜひ軽い運動をしに外に出てみましょう。
読書・漫画を読む
読書をする、漫画を読むなどの時間のつぶし方ももちろんおすすめです。読書や漫画の場合ももちろん適度に休憩を取ったり外の空気を吸いにいったりすることが大事ですが、手軽な時間のつぶし方としては実践しやすいでしょう。このチャンスを活かして、読みたかった漫画や小説、ビジネス書などをぜひ読み倒してしまいましょう。
ちなみに休職中は自分の殻に閉じこもってしまう人が多いものです。読んだ漫画や小説の感想などは、家族や友達に積極的に話してコミュニケーションは取っておきたいものですね。
うつ病で休職中の人が復職するための準備したいこと
では最後に、うつ病で休職中の人が復職するとき、安心して仕事に戻れるように準備したいことをまとめていきたいと思います。
少しずつ生活リズムを正していこう
うつ病で休職していると、間は生活のリズムが崩れがちです。昼夜逆転してしまったり、睡眠時間が極端に長くなっていたり、生活リズムが安定しなかったり、食生活のバランスが悪かったり……そんな生活リズムの乱れを放置していると、復職するときは非常に大変です。
そのためまずは、少しずつでも生活リズムを正していくことを考えましょう。早寝早起きをして、7時間程度の睡眠時間で起きることや毎日同じサイクルで生活すること、そして栄養バランスの取れた食生活を意識すること……そんな点を意識していくことが大切です。
自分に必要以上に負荷をかけないことも大事
うつ病で休職中のときは、復職に向けてあまり自分に負荷をかけすぎないことも大事です。復職が決まれば、それを正直プレッシャーに感じてしまう人は少なくありません。「またうつの症状が出たらどうしよう」「皆に腫物扱いされたら嫌だな」といった不安心理が強くなり、必要以上にネガティブな思考回路になってしまうパターンです。
このため復職が決まったとたんに、それまでは体調がすこぶるよかったのにも関わらず、突然体調を崩してしまう人は多いです。そんなつらい状況に自分を追い込まないためにも、復職が決まったとしても、そこまで気負い過ぎないことは大事になってきます。
「まあなんとかなるだろう」「悩んでいたら周りの人がきっと助けてくれるはず」といった楽観的な思考も必要です。負荷をかけすぎず、復職が決まったとしても、「なるようになるさ」と思っておくことをぜひ心掛けていきましょう。
まとめ
うつ病で休職している間は、何をして過ごすのがいいのか迷ってしまうものです。時間は確かにたっぷりありますし、逆に暇すぎて時間を持て余してしまう人も多いです。変に「何かしなくては……」と自分を追い詰める必要は全くありませんが、体調が落ち着いてきたら、気持ちをリフレッシュさせることも意識しながらやりたいことを少しずつこなしていきたいですね。
体を動かして運動すること、映画やドラマなどをたくさん見ること、料理をすることなどをぜひ時間のつぶし方として考えながら、心身ともに休息を取っていってくださいね。