バイトをやめるときは、やめ方ややめるときに注意することなどに迷うことも多いでしょう。後になってトラブルになったり問題が起きたりすることが増えるのは嫌ですし、お世話になったバイト先は円満にやめたいものです。
そこで今回は、バイトをやめるときの注意点を解説していきたいと思います。やめるタイミングや、やってはいけないNGマナーなどを紹介しているので、やめ方に困ったときや迷ったときなどはぜひ参考にしてください。
バイトをやめるときはいつがベスト?
まずは、バイトをやめるときのタイミングからチェックしてみましょう。バイトをやめるときは、どのタイミングでやめることを考えた方が良いのでしょうか。逆に、どんなタイミングでやめてしまうと、バイト先には迷惑になるのでしょうか。
タイミングのルールを守っていればいつでもやめられる
まず、基本的に守るべきルールを守ってさえいれば、バイトをやめるときはいつでも問題はありません。「もともと1年以上続けるつもりと言ってたけど、まだ10ヶ月しか経ってない……それでもやめられるのかな」といった悩みを感じてしまう人も多いかもしれませんが、基本的にはそれでも問題なくやめることはできます。
そこで注目しておきたいのは、バイトの就業規則です。就業規則とは、バイトをするうえで従業員が守らなければならない規則・ルールのことで、この就業規則には基本的にやめるときのルールについても書かれています。
就業規則については雇用契約の際に紙で渡されることがほとんどですから、やめるときはこの就業規則をよく確認するようにしましょう。「やめるときは1ヶ月前に申告する」「2週間前に申告する」などのルールが明記されているはずです。基本的には、このルールさえ守っていれば、何月何日であろうと一年通していつでもやめることができます。
バイト先に配慮するなら繁忙期は避けるようにしよう
ちなみに「なるべくやめるときはバイト先の迷惑にならないようにしたい」と思うなら、仕事の繁忙期を避けるのがやはりおすすめです。
繁忙期とは、仕事が忙しくなる時期のことです。繁忙期は業界・会社によってさまざまですが、サービス業なら12月や3月あたりは特に忙しくなることが多いです。年末、年度末ということもあって書き入れ時になるからですね。
また、お世話になったからこそやめるときは迷惑をかけたくないと思うなら、店長などの責任者に「やめたいと思ってるのですが、いつなら人手不足になりませんか?」と直接聞くのも良いかもしれません。
ある程度やめるときに融通が利くようなら、そういった配慮を見せてやめるのも非常に親切で良い印象になります。
バイトをやめるときにやってはいけないNGマナーとは
バイトをやめるときは、後になってトラブルにならないようNGマナーに注意する必要があります。立つ鳥跡を濁さずというように、やめるときは後味悪くなくやめたいものです。以下のようなNGマナーには必ず注意するようにしましょう。
どんなに気まずくてもバックレはNG
バイトをやめるとき、気まずいなどの理由から「バックレ」をしてしまう人は意外と多いです。バックレとはつまり、無断でいきなりバイトに行かず、そのまま何も連絡せず退職してしまうことを言います。バイトバックレは、言うまでもなく一番最悪のやめ方になるため、自分にもバイト先にも後味の悪いかたちになってしまいます。
バックレてバイトをやめるのがいけないのは、迷惑になること以外にもたくさん理由があります。一番は、楽をしてやめたつもりが、結局大きなトラブルの引き金を引いてしまうことになるためです。
まず、バイトをやめるときにバックレてしまうと、自分の携帯、自宅の固定電話、実家や親の携帯などにもバイト先から連絡が来る可能性があります。緊急連絡先として、親の勤務先などに連絡が入ることもあるかもしれません。これは嫌がらせなどではなく、単純に安否確認としての連絡です。
バイト先はやめるなんてことを知りませんから、「何かあったのでは?」「家で倒れているのかもしれない」「途中で事件に巻き込まれたのかもしれない」といった考えに至る場合が多いです。そうなれば安否確認として連絡をたくさんするのは当然のことと言えます。場合によっては警察に連絡されることもあります。
また、バイト先を怒らせてしまうことで、最後の月の給料を振り込んでもらえなくなる可能性も出てきます。もちろんそれでも給料を払う義務はバイト先にあるため、話をつければ振り込んでもらえるようにはなりますが、余計なトラブルを生んでしまうのは間違いないでしょう。
やめるときもしくは退職後に借りたものを返さない
バイトをやめるときは、必ず借りたものをバイト先に返すようにしましょう。制服やその他バイトで使っていたもの、ロッカーの鍵などがよく挙げられます。制服は、やめたあとに洗濯して返すことを求められる場合もあります。その際は、1週間以内くらいを目安に、やめたあとに必ず返に行きましょう。
また、バイト先に置いてあった自分の靴や着替え、ボールペンなどの私物があるなら、それらもバイトをやめるときは必ず持ち帰るようにしましょう。
やめるときに周りに挨拶をしない
バイトをやめるときは、必ずお世話になった周りの人に挨拶することが大事になってきます。責任者にバイトをやめることを伝えておけば、確かにルール上は問題はありません。ですが周りに挨拶せずそのままやめてしまっては、礼儀の上では失礼に当たります。
やめることが決まったら、「〇月にやめることになりました。今までありがとうございました。最後までよろしくお願いします」とバイトメンバーや他の社員にも伝えておきましょう。そしてシフトを見つつ、「あ、この人と仕事をするのは今日が最後だな」となったら、最後に挨拶は必ずするようにしましょう。
バイトをやめるとき「やめないで」と言われたら?
まれに、バイトをやめるときに「やめないでほしい」と引き止められることがあります。バイトをやめたいと伝えた段階で拒否される場合もありますし、やめるということで話が進んでいたのにも関わらず、直前になって「やめないでくれ」と言われることもあります。
もしバイト先で引き止めに遭い、バイトをやめられなくなりそうになったときは、どうすれば良いのでしょうか。
バイト先が引き止めてくる理由とは?
バイト先が引き止めてくる理由の多くは、やはり人手不足からです。
慢性的に人手不足が問題になっているのでやめないでほしい、もしくは新しいバイトを探したが見つからなかったのでやっぱりやめないでほしいなど、そういった人手不足を理由に半ば強引に引き止めてくるバイト先は意外と少なくありません。
自分が問題ないと判断したならそのまま続けるのもあり
バイト先がやめないでほしいと言っていて、自分が「まだ続けてもいいかも」と思えるなら、実は辞める話が進んでいたとしてもバイトは続けることができます。
やめるときになって、やっぱりまだ続けたいかもしれない、どうしても困っている様子だったしまだ手助けしても良いかもしれない……そう思えるなら、自分の判断でやめない選択をするのは自由です。新しいバイトを見つけるよりは、結局続けた方が収入が安定するのは事実ですし、やめたい理由や事情もかんがみながら、決めていきましょう。
強引な引き止めに応じる必要はない
やめるときに強引な引き止めに遭い、どうしても今やめなければならないのに、バイト先がやめさせてくれない……となったときは、基本的にそういった強引な引き止めに応じる必要はありません。
ルールさえ守っていればやめるのは個人の自由なので、バイト先が「やめるな」と強引に引き止めることはそもそもできないのです。やめるとき、やめたいと言ったときに、人手不足を理由に引き止められるケースは意外とよくありますが、やめたい意思が自分の中で変わらないのならそういった引き止めには応じないようにしましょう。
バイトをやめるときに引き止められたときの対処法
バイトをやめるときに引き止めに遭い、困ってしまう人は実際に多いです。特にいわゆるブラックなバイト先は、脅し文句のようなことを並べて、バイトをやめさせまいとしてくることも少なくありません。
では最後に、バイトをやめるときに強く引き止められたときはどうすれば良いのか、対処法を見ていきましょう。
ルールを守っているなら毅然とした態度で拒否する
繰り返しになりますが、やめるときのルールを守っているなら、こちらに落ち度は一切ありません。やめられないということは一切ないので、「やめたら賠償請求する」なんて怖いことを言われたとしても、「わかりました。やめません」と応じる必要はないのです。
「私は就業規則を守っています。なので何も問題はないと思うので、やめさせていただきます」と毅然とした態度で引き止めを拒否しましょう。
ちなみにですが、民法上、実際は2週間前までの申告なら就業規則関係なく仕事はやめられるということになっています。最悪、就業規則は守っていなかったとしても、2週間前までなら問題なくやめられることを覚えておくと良いでしょう。
どうしてもやめられないときは退職代行を使う
やめるときに強く引き止められ、どうしてもやめられず困っているときは、退職代行を使ってやめるのもおすすめです。基本的にはルールを守って円満にやめられるのが理想的なので、奥の手として覚えておきましょう。
退職代行は、バイトをやめることを、バイト先の責任者に代行して伝えてくれます。その後は退職届を郵送すれば無事にバイトをやめることができるため、強引な引き止めをしてくるバイト先とはもう話したくないと思っている人にはおすすめです。
まとめ
バイトをやめるときは、必ずバイトをやめるルールをしっかり守るようにしましょう。就業規則に書かれているやめるタイミングのルールは特に大事です。そしてもちろん、気まずいからと言ってバイトをバックレるようなNG行為も避けたいところです。
ただ、状況によってはバイト先から強引に引き止められる可能性もあります。基本的にやめるのは個人の自由なので応じる必要はありませんが、引き止められて困ったときは、以上のような対処法をぜひ参考にするようにしてください。