「支給日前に辞めたらボーナスは貰えないの?」
「貰えない条件・貰える条件が知りたい」
ボーナスを貰ってから会社を辞めようとしている方は、このような悩みを抱えていると思います。
そこで今回は、ボーナスを貰える条件や貰ってから退社までの流れ、また気をつけるポイントなどについて説明していきます。
退職するとボーナスはもらえない?もらえる条件とは?
ボーナスをもらう前に会社に辞める意思を伝えてしまうと貰えないのではないかと不安を感じると思います。
結論からいうと、辞める予定があっても支給日に在籍していれば貰うことが可能です。これは「支給日在籍要件」といい、多くの会社が支給する際のルールにしています。
ボーナスについての法律はないため、支給日在籍要件は法律で定められているわけではありません。あくまで会社側が定めているものであるため、会社によって変わります。
査定期間を過ぎてから会社を辞めたとしても支給日に在籍していなければ貰うことはできません。また、支給日前に貰うこともできません。
支給されるタイミングは査定期間から2〜3ヶ月後が一般的で、その間に会社側は従業員の評価をまとめたり支給額を決定します。
また、支給日に在籍していれば貰うことはできますが、貰う前に会社を辞める旨を伝えてしまうと支給額を減らされる可能性があります。
そのため、しっかり貰ってから辞める旨を伝えるようにしましょう。
ボーナスをもらえない?退職を伝える前に支給条件をチェック!
ボーナスは「個人の成果に対する評価」「会社の業績を分け与える」「個人の今後の成果を期待」このような意味合いがあります。
そのため、減額されたり貰えなかったり損することもあるため、これから紹介することをしっかりチェックしておきましょう。
支給日在籍要件が設定されているか確認
ボーナスを貰ってから辞めようと考えているなら支給日在籍要件があるかチェックしましょう。
支給日在籍要件に「支給日に在籍していない労働者には支給しない」と記載されている場合には査定期間しっかり働いていても支給日前に辞めてしまえば貰えないということになります。
有給消化中の場合、会社に在籍していますので貰うことができます。ただし、会社によっては支給額が減ることもあります。
退職における減額規定を確認
就業規則をよくチェックすると「支給時以降に会社を辞める予定がある場合、ボーナスを減額する」などの記載がある場合があります。
その場合、支給前に辞める旨を伝えてしまうと支給額が減ってしまいます。会社によって減額率は異なりますが一般的には2割程度といわれています。
そのため、損をしないようにしっかり減額規定をチェックしておきましょう。
きちんと支給されるか確認
辞めることと全く関係はないですが「会社の業績が悪くなった場合、ボーナスを支給しない」といった記載がある可能性もあります。
つまり、儲かっていない時期のボーナスはなしということです。このように会社のジャッジによってボーナスがなくなる可能性もあるわけです。
また、会社によっては「支給後◯ヶ月以内に辞めた場合は一部返還」と記載されている可能性もあります。
損をしないようにボーナスに関する就業規則をしっかり読んでおきましょう。
ボーナスをもらえないなんてことはない!しっかりボーナスをもらって退職する流れを紹介!
少しでも会社を辞める時期がズレてしまうと貰えなかったり減額されて辞めることになってしまいます。
そのため、損をしないためにも流れをしっかりチェックしておきましょう。
就業規則をチェック
ボーナスに関する法律はなく、会社によって定められています。その内容が記載されているのが就業規則ですのでしっかりチェックしておきましょう。
貰えると思っていても就業規則をしっかり読んでいなかったために貰えなかったり減額されてしまいます。
損をしないためにもボーナスに関する就業規則は熟読しておくことをおすすめします。
また、就業規則が改定されている可能性もあります。通常は連絡があるのですが、意識していない場合もありますので、最新の就業規則を受け取るようにしましょう。
しっかりもらってから辞めると伝える
早めに伝えてしまうと、減額されたり支給されない可能性もゼロではありますせん。
損をしないためにもボーナスが確定してから伝えましょう。
辞めるまで十分な期間を設ける
就業規則によっては、ボーナスを貰って間もない時期に会社を辞めると伝えた場合、一部返還を求められるケースもあります。
そのため、就業規則をしっかりチェックして十分な期間を設けて辞めるようにしましょう。
転職するなら余裕を持たせる
貰ってから転職先へ入社しようと考えている方は多いでしょう。その際、内定を貰ってから入社するまで3ヶ月程度かかってしまうと覚えておいてください。
転職先はすぐにでも入社して欲しいと考えていますが、ある程度は配慮してくれます。
「ボーナスを貰ってから現在勤めている会社を辞めたい」と正直に伝えるのはNGですが、できるだけ長い期間待ってもらえるように交渉しましょう。
【ボーナスがもらえない】意識しすぎはNG!注意点を紹介!
ボーナスを貰うことばかり考えていてはいけません。
失敗しないために、これから紹介するポイントもチェックしておきましょう。
ボーナス支給後すぐは悪印象?
これまで説明したように一部ボーナスの返還を求められるケースも考えられますが、貰ってから辞める意思を伝えた方が良いです。
しかし、支給直後だと「ボーナス泥棒」「もらい逃げ」と悪い印象を与えてしまいかねません。
「辞めるから関係ない」と言い切り、気にせず辞めるという行為は控えましょう。もし同じ業界・職種に転職したのなら取引先として関わる可能性があるからです。そうなってしまうと、あなたの印象は悪く、信頼もない状態となっていますので不利になってしまいます。
そのため最低1-2週間程度、円満に辞めたいのであれば1〜2ヶ月程度期間を設けて辞めることをおすすめします。
なぜ1〜2ヶ月かというと、引き継ぎにかかる期間がそのくらいかかるからです。引き継ぎをしっかり終えてから辞めればボーナス泥棒・もらい逃げの印象も薄れるため信用を失わずに円満に辞めることができます。
調整次第では転職先のボーナスも貰える?
現在勤めている会社で冬のボーナスを貰い、転職先で夏のボーナスを受け取る形が理想です。
ボーナスの支給には査定期間がありますが、この期間しっかり働くことができれば転職先でも貰うことは可能です。
例えば、現在勤めている会社も転職先も支給日・査定期間が以下のように同じだったとします。
夏の査定期間:11月〜4月
夏のボーナス支給日:6月末
冬の査定期間:5月〜10月
冬のボーナス支給日:12月末
このような条件だった場合、12月末にボーナスを貰ってから辞める意思を伝えて引き継ぎなどを済ませ1月末に退社し、2月の初め頃に入社すれば2〜4月に在籍して働いているわけですから夏のボーナスを貰うことが可能です。
過密スケジュールになってしまいますのであくまで理想と頭に入れておきましょう。
いくら双方からボーナスを貰いたくて動いても引き継ぎをしっかり行わないと印象を悪くしてしまい転職してからトラブルとなる可能性も考えられるため注意してください。
また、支給日・査定期間などボーナスに関する内容は就業規則に記載されていますので転職先のもチェックしておきましょう。
ボーナスを意識しすぎると転職失敗する?
ボーナスを必ず貰ってから会社を辞めようと決めている方は転職失敗する恐れがあるので注意してください。
転職されない方や少しの間ゆっくりしようと考えている方であれば意識しても大丈夫ですが、すぐに転職しようと考えている場合は気をつけましょう。
内定を貰ってから入社までの期間は一般的に3ヶ月が限界といわれています。そして、現在勤めている会社に辞める意思を伝えて退社するまでは1〜2ヶ月程度かかります。
そのため、貰うことばかり考えていると退社の時期が遅くなってしまう、結果入社のタイミングに間に合わず不採用ということになりかねません。
ボーナスを意識しすぎないスケジュールを組み立てましょう。
ボーナスをもらえないなんてことがないように退職はボーナス支給後がおすすめ!
就業規則に記載されている内容によりますが、基本的に貰ってから辞める意思を伝えるのがおすすめです。
ただし、上記でも説明したように受け取った後にさまざまな手続きを行っていては入社日に間に合わずに転職失敗してしまう可能性もありますので、十分に気をつけてスケジュールを組みましょう。
もし転職を考えているのであれば、夏のボーナスでは7〜8月末・冬のボーナスでは1月末に退職日を設定して転職活動を行うと良いでしょう。
支給日後に設定した退社予定日から逆算して転職活動をスタートさせれば、しっかり受け取ってから会社を辞めることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回紹介した内容をまとめると以下のようになります。
ボーナス支給条件は支給日に在籍していること
就業規則によっては減額や一部返還がある
印象を悪くしないように十分な期間を設ける
引き継ぎなどをしっかり行う
意識しすぎると転職失敗する恐れがある
ボーナスを貰ってから辞めることは可能ですが、円満に退社するためにも十分な期間を設けて引き継ぎをしっかり行ってから辞めるようにしましょう。