ニートにとって、バイトは本格的に働くために重要な前段階です。しかし、そこに立ちはだかるのが面接という壁。人に試されるという経験を長い間してこなかったニートにとっては、かなりのストレスかつ不安材料です。
そこでここでは、バイトをはじめるけれど面接がどうしても不安だというニートの方に向けた処方箋として、バイト面接で意識すべきポイントを紹介します。
今から面接を受けるという方はもちろん、バイトに応募しようと思っているニートの方もぜひ参考にしてみてください。
ニートからバイトをはじめよう!面接の準備編
ニートからアルバイトをはじめるのは、就職のために非常に有用な手段です。自分で働いてお金を稼ぐという経験を通して社会常識や普遍的なマナーなどを学べますし、何より空白期間を埋めることができるからです。
しかし、そのためには面接を突破しなければなりません。とはいえ、ニート状態のときに思っているほど、面接はそう難しいものではありません。いざ面接に行ってみれば、終始和やかな雰囲気で終わったという方もいます。特にバイトの面接は、思っているよりもあっさりと終わることが多いようです。
しかし、何の準備もなしに行ってしまうと、思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性があります。そこでここでは、面接前に準備しておきたいものと、やっておきたいことを簡単にまとめていきましょう。
服装
面接は就職希望者の中身を見る試験です。しかし、外見がだらしないと、いくら中身がよくても悪い印象を与えてしまいます。ある研究によると、人間の第一印象のほとんどは視覚によって判断されるそうです。つまり、視覚に入る情報をよく見せることで、面接における印象をよくすることができるといえます。
具体的に意識したいのは、服装と頭髪です。頭髪に関しては、極端に長かったり短かったりしなければいいでしょう。不安なら、面接の前日に床屋や美容室で「真面目な印象の髪型」をリクエストしてみてください。かっこいい・かわいい髪型よりも清潔感のある髪型がベストでしょう。
服装に関しては、アルバイトであれば基本的に私服で問題ありません。ただ、あまりにも奇抜な服や目立つ服は避けましょう。例外として、スーツ着用の職場ではスーツで面接をするのがベストです。服についてよくわからないのなら、「私服で来てください」という指定がない限りはスーツで行っても構いません。
面接の際に大事なのは清潔感です。清潔感を持った服装をしていけば、第一印象から悪い印象を持たれることはほとんどないでしょう。よって、ヒゲは剃り、女性の場合は最低限の化粧もしてください。だらしない恰好やよれよれの服装を身に着けていかないように気を付けて下さい。また、寝ぐせもしっかりと直していきましょう。
履歴書
履歴書は、これまでの経歴をまとめた書類です。自分がどこで学び、どこで働いたのか、何をしていたのかということをまとめた書類のことをいいます。履歴書には決まったテンプレートがあり、これを埋めていくことで簡単に履歴書が作成可能です。
コンビニなどに売っているものでもいいでしょうし、お金を支払いたくないのならネット上で公開されているものを印刷してもいいでしょう。今の時代であれば、どこからでも履歴書のフォーマットを入手できます。自由な手段で履歴書を作成しましょう。
なお、履歴書を作成する上で絶対に意識しておかなければならないことがひとつあります。それが、履歴書に噓を書かないということです。いくらバイトといえども、履歴書に噓を書くとそれが原因で解雇される原因にもなります。
というのも、履歴書の噓は何かの拍子で発覚してしまうからです。ニート期間が長かったり、職歴が一切ない状態だったりしても、正直に書きましょう。なぜなら、噓がバレてしまったときのほうが、不利益が大きいからです。バイトでニート期間はそれほど大きなデメリットにならないので、気にせず書いてください。
面接対策
ニートがアルバイトの面接に行って落とされてしまう原因のひとつに、面接対策不足が挙げられます。アルバイトだから適当でもいいと考えて、面接対策を怠ってしまったニートの方が、よくアルバイトで失敗してしまう傾向にあるようです。
そのため、アルバイトの面接へ行く前に意識しておきたいことが、「アルバイトとはいえ、面接官はある程度真剣に判断している」ということです。面接官の方が真剣に判断しようとしている以上、面接を受ける側も真剣に対策をしなければ面接が通ることはありません。
よって、面接の準備段階で、必ず面接対策を行ってください。面接をしたことがないニートの方は、面接対策といっても、何も思い浮かばないかもしれません。しかし、面接対策はそう難しくありません。面接対策は、たった2つのステップで完結するからです。
ひとつめのステップは、面接で聞かれることを想定して、その答えをあらかじめ用意するステップです。というのも、面接で落とされてしまう原因に、「答えに詰まってしまう」という点があります。その理由は、聞かれる質問を全く想定していないからです。
人間は、想定の範囲外から来る質問にどうしても詰まってしまう傾向にあります。そのため、あらかじめ出てくる質問を想定しておき、それに対する答えを自分の中で暗記しておくといいでしょう。
例えば、「空白期間は何をしていましたか」というのはよくされる質問です。他にも、「どのくらいの期間働けるのか」「問題なく働けるのか」という質問は頻出します。こうした、よく出る質問への答えをあらかじめ用意しておけば、質問に対して詰まることなく、はっきりと答えることが可能です。
ふたつめのステップは、面接で聞かれたことを声に出す訓練をしましょう。理想を言えば、誰かに相談して面接官役をやってもらうのがよいのですが、バイトの面接に頼むのは少し嫌だという方もいると思います。
そんなときは、普段から聞こえやすく声を出す練習をしてみましょう。普段の会話でぼそぼそ声でしゃべることが多いという方は、はっきりと、いつもより少しだけ大きな声で会話できるようにしてください。
こうすることによって、面接の際に声が出せなくなるという事態がなくなります。はきはきと喋り、しっかりと相手に伝えられるように話せば、話し方で印象が悪くなるということもありません。
このように、面接対策をしっかりと行っていれば、面接は決して怖いものではなくなります。
ニートが面接でよく聞かれる「空白期間」の答え方
ニートからアルバイトの面接に行くと、必ずと言っていいほど聞かれるのが「空白期間」についてです。先述したように、面接でどもらないためには質問の答えあらかじめ用意しておくのが良いのですが、空白期間についての答え方がどうも難しいと感じる方も少なくありません。
もし、空白期間についてどう話すのか決まっていないという方は、自分が少しでもやった仕事のことをいいましょう。例えば、日雇いバイトをしていたのなら、「学校を卒業していてから何をしていたの」という質問に対して、「日雇いバイトをしていました」と答えられます。
例えその日雇いバイトの日数が1日であったとしても、問題はありません。重要なのは、「働いたことがある」という事実だからです。そのため、働いていた日数に関してはほとんど聞かれません。働いていた事実だけを伝えればいいでしょう。
もし、一切働いたことがないのなら、自分が何かチャレンジをしていたことを伝えるといいでしょう。例えば、資格の勉強をしていた、絵の勉強をしていた、小説の勉強をしていたなど、相手が「何もしていなくても仕方がない」と思えるような理由を探してください。
大事なのは、「やる気がなくなったからやめる人ではない」ということを伝えることです。というのも、バイトの採用先にとって一番困るのは、せっかく採用したのに辞められることだからです。つまり、「長く働く気がある」ということを伝えれば、採用率もぐっと上がるでしょう。
バイトの面接はニートでも怖くない!目的は「ふるい落とし」ではありません
面接というと、ほとんどの人はどうしてもその目的がふるい落としにあると思うかもしれません。しかし、バイトの面接に限っては、決して目的がふるい落としというわけではありません。
なぜなら、よほどの人気店でもない限り、アルバイトの面接に来る人は珍しいからです。そのため、アルバイトの面接のほとんどは「出来る限り採用するために」面接を行っています。それを念頭に置いて、自信を持った態度で受け答えをしてください。
アルバイトの面接官が見ているのは、「やる気があるのか」「継続的に働いてくれるのか」「真面目に働いてくれるのか」という3点です。世間的に見たニートは、この3点において悪い見方をされがちなため、落とされる可能性もあります。
よって、バイトの面接をする際は前述した3点を重視した受け答えをしてください。
これから面接にいく方へ【ニート期間は決してハンデではありません】
今からまさに面接へ行こうとしている方、あるいは、面接へ行く予定のある方は、不安でいっぱいだと思います。面接官はどんな人なのか、果たして採用されるのか、圧迫面接はされないのか、など、不安はつきないと思います。
しかし、そこまで緊張する必要はありません。ニートだった経歴はバイトの面接でも少しのハンデにはなりうるかもしれませんが、決して致命的なものではありません。面接官の方にやる気と継続する意志が伝えられたのなら、必ず採用されるはずです。
もし採用されなくても、気に病む必要はありません。バイトならいくらでもあるからです。今回は運が悪かっただけと思い、別の場所に申請しましょう。
まとめ
バイトの面接において重要なのは、やる気と継続力を見せることです。多少経歴などを気にする人もいますが、ほとんどのバイト面接では経歴やスキル、資格といったものはほとんど重視されません。むしろ、面接の受け答えで感じるやる気のあるなしのほうが大事です。
そのため、面接に行くときはやる気を感じさせるような話し方を重要視してください。面接に怯え、おどおどした態度を取ってしまうと、悪印象を与えてしまいます。自信を持って答えを用意し、はきはきとした受け答えを意識しましょう。