ニートにとって悩みとなるのが、志望動機です。「何のために弊社を志望したのですか」という単純な疑問でも、ニートにとっては大きな問題となってしまいます。
正直なところ、「お金と社会復帰のため」としか答えられない人がほとんどではないでしょうか。もちろん、それでは稼ぐことができません。
そこでここでは、ニートが履歴書を書く時のポイントをまとめていきましょう。
そもそもニートの志望動機ってどう書けばいいの?
ニートに限らず、「志望動機」は非常に大切です。というのも、志望動機は「数ある会社から自分がこの会社に行った理由」を伝えるものだからです。志望動機が適当な理由ですと、相手の会社に「どの会社でもいいから働きたかった」と伝えるようなだといえるでしょう。
面接官の立場にいたとして、「どこでもいいから働きたい」という態度を取っている人と、「絶対にあなたの会社で働きたい、あなたと一緒に働きたい」という態度を持っている人では、絶対に前者のほうが好感触を持つはずです。
志望動機の必要性について疑問を覚えている人は、「絶対に働きたい」と、面接官や採用担当に思わせるために必要な欄だと考えましょう。
しかし、ほとんどの方にとって、仕事はあくまでもいきていく手段であって、目的ではないはずです。大多数にとって、楽でお金のもらえる仕事ができるのならそれでいいと考えていると思います。
それでも構いません。しかし、志望動機を書く時は「相手に好印象を与える」ことを意識して言葉を選ばなければなりません。実際は本気でそう思っていなくてもよいのです。就職のためには、自分の入社したいという気持ちを多少なりとも脚色する必要があります。
そのために必要になるのが、業界研究と会社の研究です。以下では、読んでいる人事担当の方に「これは」と思わせるような志望動機の書き方を紹介していきましょう。
「目に止まりやすい」志望動機の書き方! ニートで特に目標が無くても大丈夫!
ニートの方が志望動機を書く上で意識しておくべき点は4点。すなわち「その企業ならではの志望理由」、「業界への理解を深め、説得力を持たせること」「自分の熱意を伝え、いかに企業に役立つのかアピールすること」「マイナスな表現を使わないこと」です。それぞれの点について、詳しくまとめていきましょう。
第一のポイントである「その企業ならではの志望理由」「なぜその企業なのか」を考えることは、非常に重要なポイントです。ニートの方は特に、「なぜ今になって働きたくなったのか」「なぜ今まで働かなかったのか」という理由を考えなければなりません。
そのために重要なのは、企業の事業研究です。企業のホームページをみて、自分がその仕事を魅力に思った点をまとめましょう。ただし、俗っぽい言い方にならないように注意してください。
例えば、その企業の給金が目的なら、「やりがいのある仕事を提供してくれている」というように、企業がやっていることと絡ませて言葉を選んでください。もちろん、「具体的にどんな仕事がやりがいがあるのか」という点も含めて、質問されたときに答えられるようにしておきましょう。
そして、可能ならばその企業が他社と違う点を志望動機に盛り込みましょう。率先してチャレンジを続けている企業ならばその点を、社員第一の社訓を掲げているのならその点を盛り込んでおくと、本気で企業のことを勉強してきたアピールに繋がります。
第二のポイントである「業界への理解を深めること」は、志望理由に説得力を持たせるために必要です。本気で入社したいのであれば、業界がどのような仕組みでなりたっているのかということは必ず知っておきましょう。
例えば、その業界向けに出されている業界紙や、その界隈を騒がせているニュースを確認したり、実際に働いている人の声をネットで調べてみたりといった方法で、業界への理解を高めましょう。
そして、志望理由を書く時に業界への知識を織り込んでおくと、一味違う志望動機になります。例えば、昨今で業界を騒がせているニュースを例に出してみたり、自分が働きたいと思う具体的なポジションについて詳しく書いてみたりすると、他のものとは違った志望動機になるでしょう。
第三のポイントである「熱意を伝えること」は、ニートが志望動機を書くにあたって、もっとも大切なポイントといっても過言ではありません。なぜなら、ニートの方はライバルとなる既卒者と比べると、経験が非常に少ないからです。しかし、熱意であれば、既卒者にもかつことができます。
熱意をアピールするポイントは、企業を志望した理由や、共感した理由と絡ませることです。例えば、「社員を大事にする」という社訓を掲げている会社であれば、、「貴社の安定した保護の元であれば安心して働き、××という経験から見出した私の人生の使命を果たすことができると思いました」といったように書くと熱意をアピールできます。
自分がどれほど本気でこの会社との未来を考えているのかということが、文章から滲み出てくるほどのものを目指してください。
第4のポイントである「マイナスの表現を使わない」という点は、相手の心象を考えるうえで大事なことです。日本人的気質の元に生まれると、どうしても自分のことを謙遜してしまうと思います。しかし、志望動機を書くときに限っては、マイナスとなる表現は全て取り除いてしまいましょう。
例えば、「空白期間はありますが、それを補う勉強をしてきました」という文章があったとします。一見すると、この文章は努力家で勤勉な印象を与えるものに見えるかもしれません。しかし、人事の目線で考えると、この文章は「空白期間がある」という点がどうしても目につくのです。
面接の場であれば、マイナス要素を最初に述べてそれを補う努力をしていると述べる論法は有効な手段になりえます。しかし、志望動機の欄では、多くの人はマイナスの要素を一切書きません。そのため、軽いマイナス要素でも、それが目についてしまいやすいのです。
言い換えれば、マイナス要素を出すことはかなり目立ちやすいということでもあります。しかし、よほど第三者に自慢できるような功績がない限りは避けたほうが無難です。逆に、会社に対してアピールできるような功績があるのなら、マイナス要素を述べてから書くと、印象的な志望動機になります。
志望動機含む履歴書を書くときの注意点! ニート期間をごまかさないように
いくら志望動機で立派なことを書いたとしても、履歴書全体がいまいちなできだと、面接まで行くことができません。よって、志望動機に加えて、以下の点にも気をつけましょう。
まずはじめに注意したいのが、「嘘を書いてはいけない」という点です。履歴書に嘘を書いてしまうと、働きはじめても嘘を突き続けなければならないからです。その場ではよくても、後々後悔することになります。
もし、就職後に嘘を書いたことが判明すると、虚偽の内容で契約したことになります。そうなると、会社側は「正当な理由で」懲戒解雇できるのです。懲戒解雇という経歴がつくと、就職はますます難しくなります。最悪の場合、刑事罰の対象となって前科者扱いになる可能性もあるでしょう。
よって、絶対に履歴書に嘘を書いてはいけません。わざわざ「何もしていませんでした」と書く必要はありませんが、空白期間にバイトをしていたことにしたり、派遣で働いていたりしてはいけません。絶対にやめましょう。
もうひとつの注意点が、「履歴書の使い回しはやめる」という点です。特に就活をはじめたてのニートの方に多いのですが、何度も似たような文章の履歴書を書くのが苦痛になり、ほとんど同じ文章で履歴書を書いてしまう方もいます。
しかし、履歴書を書く時は企業研究と業界研究を行い、その企業に向けた志望動機をかかなければなりません。テンプレート文を作り、少しずつそれを改変するという形でもいいので、ひとつひとつ違う履歴書を送るようにしてください。
ニートが履歴書を提出する場合は志望動機以外の部分も大切
前述したように、履歴書を書く時は志望動機だけを気にしてはいけません。特に、ニートの方が履歴書を書く場合は、書き方を理解したうえで適切な情報を盛り込む必要があります。
以下では、履歴書を提出するとき、絶対に意識しておかなければならない大切なポイントを詳しくまとめていきましょう。
学歴・職歴について
学歴と職歴を書く欄には、原則、正直に全てを書いていくのが原則です。とはいえ、正直に「この期間はニートをしていました」と書く必要はありません。ポイントは、その期間に単発バイトや日雇いバイトをしていた経験があるかどうかです。
もしある場合は、その期間を丸々「派遣登録員として就業」していたことにするといいでしょう。これなら職歴詐称しているわけではないため、嘘がバレるということはありません。
全く日雇いのバイトもないというのなら、今の職場に関係ありそうなチャレンジなどをピックアップして書き込んでおきましょう。それもないのなら、空欄で提出するしかありません。
面接までこぎつけた場合は確実にそれを指摘されるので、空白期間に対する答えは必ず用意しておいてください。
自己PR欄について
自己PR欄は、志望動機と同様に頭を悩ませやすい場所です。特に自信が全くないという方にとって、ここは大きな壁になります。しかし、自己PR欄はニートにとってはチャンスとなる場所です。
なぜなら、ここではニートに自分の良い点をアピールできるからです。自分の特徴を総動員して、「自分のこんなところが企業に役立つ」ということをひとつずつピックアップしてアピールしていきましょう。
全く自分の良いところが見つからないという場合は、信頼できる友達に聞いてみたり、無料サービスの自己分析を行ってみたりするといいでしょう。とにかく、自分のよいところを見つけて企業にアピールしてください。
まとめ
志望動機を丁寧に書く理由は、自分の本気度と熱意をアピールすることです。つまり、志望動機欄はニートが他の就職者と渡り合える、非常に重要なポイントだといえるでしょう。
何も思いつかないという方も、「自分の良い点」「それに絡ませた企業の事業」「自分が企業に入ったらやりたいこと」を述べ、「だから自分は応募した」こと、「自分が企業に役に立つ点」で閉めるという文章の流れを意識して文章を作成すれば、かけるようになるはずです。