ニートが社会復帰するためには、就職をしてお金を稼ぎ、親から自立して生活しなければしなければなりません。結婚して専業主婦・主夫になるような例外を除いて、社会に復帰するためには、まずは就職しなければなりません。
自分はもう手遅れだと感じる方もいるかもしれません。しかし、人生に「手遅れ」や「詰み」ということはありません。ここでは、ニートの方が社会復帰するために必要なステップについてまとめていきましょう。
ニートが社会復帰するためのステップ4つを紹介
ニートが社会復帰するために必要なステップは、大きくまとめると4つです。4つのステップを踏むことで、社会復帰して、一人前の社会人として自立した生活をつかみ取ることができます。このステップを踏み出すのは、何歳であっても遅くありません。一歩を踏み出すことができれば、誰でも社会復帰への階段を登れます。
ひとつめは「ネット絶ち」をすること。こうすることによって、まずはインターネットに依存した生活から脱却し、社会の時間と自分の生活時間を合わせることができます。
ふたつめは「就職活動をすること」です。自分の希望や能力・スキルにあわせて、履歴書を企業に提出しましょう。これで採用されれば、すぐに社会復帰できます。しかし、ほとんどの場合はうまく、失敗してしまうでしょう。
社会復帰するためのみっつめのステップが、「自信と自己肯定感を取り戻すこと」です。就職活動の結果、どこからも内定が下りないと、自分に自信が持てなくなり、卑屈になってしまうかもしれません。しかし、そこで自信と自己肯定感を持って踏ん張ることで、次の就職活動へと繋がります。
よっつめのステップが、「面接対策と勉強をすること」です。自信と自己肯定感を持って履歴書を書けたのなら、どこかの書類審査は通っているはずです。あとはその企業の内定へ向けて、面接対策・試験対策をしましょう。ここまでくれば、社会復帰はすぐそこです。
以下では、それぞれのステップについて詳しくまとめます。社会復帰を志すニートの方は、ぜひ参考にしてください。
ニートの社会復帰ステップ1.「ネット絶ち」して人と会話する
「ネット絶ち」とは、何も完全にインターネットを遮断することではありません。インターネットに依存した生活を辞めるということです。なぜなら、インターネットには無限に時間を潰せるコンテンツがあるからです。
各種情報をまとめたWikiサイト、SNS、動画サイト、漫画サイト、インターネットを使ったゲーム、イラストサイトなど、インターネットでは常にアップデートされ続けるコンテンツが無限といってもいいほどに存在しています。
就活において、それらは「時間を潰す存在」です。それらに夢中になってしまっていると、社会復帰のための活動の時間がなくなってしまいます。よって、こうしたインターネットを使ったコンテンツの時間制限を設けましょう。
特に意識しておきたいのが、「不特定多数が書き込むSNSにはあまり目を向けない」ということです。特に匿名のコミュニティでは、「ニートに対する必要以上に悪い意見」や「現状でもなんとかなるというニートの意見」が散見されます。こうした意見にはあまり目を向けず、自分ができることをやっていったほうがいいでしょう。
なぜなら、こうした意見は社会復帰のためにならないからです。前者の意見はモチベーションの定価と自己評価の定価を招いてしまいますし、後者の意見はニートのままでも大丈夫だという錯覚に陥る原因になってしまうからです。もしSNSでやり取りをするにしても、ネガティブな意見を言わない人と付き合うのにとどめたほうがいいでしょう。
そして、できる限り現実の人と会話してください。普段の会話が、面接のときに発声する訓練になるからです。また、真剣な話を面と向かってすることに慣らすこともできます。ハローワークの職員や家族、友達でもよいので、リアルで発声して会話することに慣れましょう。
加えて、朝に起きて夜眠る生活を心掛けるようにしてください。家族が眠る時間に眠り、朝は家族が仕事に行くのを見送る生活が理想です。朝ごはんの間、ついでに家族と会話することも重要でしょう。一見、何ら社会復帰と関係のない習慣に見えるかもしれません。しかし、これは社会での必須スキルを育てる良い訓練になります。
ニートの社会復帰ステップ2. 自分に合った方法で就職活動をする
生活習慣を立て直せたのなら、次は早速就職活動をはじめましょう。方法はどんなものでもありません。自分のスタイルと希望に合った方法で就職活動をしてください。ただ、最初の方はどうしても失敗することが多いはずです。失敗したからといって、落ち込む必要はありません。いくらでも求人はあるからです。次々と別の場所に応募していきましょう
たくさん応募をするために、以下のような就職活動の方法を複合して使っていくのも手段のひとつです。どんな方法を使うにせよ、とにかく応募の数を増やしましょう。それが道を開く手助けになります。
ハローワーク-様々な制度を利用可能
ハローワークは、行政が舵を切っている施設です。国という巨大なバックがあるため、使える機能の数は最も多く、様々な制度を利用できる点が大きなメリットです。例えば、ハローワークを介することで「職業訓練校」を利用できますし、各種保険や給付金もハローワークを介して受け取れます。
また、職員に相談しながら就職活動を行えば、自分の希望により近い職業を探すこともできます。ニートが社会復帰するためにあるような施設なので、存分に機能を活用しましょう。
就職サイト-自分の理想をとことん追及できる
就職サイト、あるいは求人サイトは、全国各地の求人をオンライン上で検索可能なサイトです。求人を専門とする企業が運営しており、有名企業から各地域の中小企業まで、幅広い求人が閲覧できます。
ハロワークと比較すると、サイト独自のサービスや専門性が存在しているのが特徴です。例えば、第二新卒に向けた求人サイトや、エンジニア系の求人だけをまとめたサイト、脱ニートを掲げた求人サイトなど、様々なサイトが存在します。
そのため、自分の状況や希望・スキルにあわせて、最適な場所を見つけられるのが求人サイトの強みです。ただし、求人サイトは基本的に人の手を借りられないので、ニートから就職活動を行う場合は他の方法と複合して使ったほうがいいでしょう。
就職/転職エージェント-親身になって一緒に仕事を探せる
就職エージェント、あるいは転職エージェントとは、特定のアドバイザーと二人三脚で就職を目指すサービスです。ハローワークと同様にほとんどのサービスが無料で利用できます。
ハローワークよりも、より深く細かいサービスを提供してくれるのが特徴です。また、企業との繋がりを利用していきなり面接をしたり、履歴書を書かずに応募できたりします。もちろん面接の対策も一緒に行ってくれます。迅速に就職を決めたいという場合は、おすすめの就活方法です。
ニートの社会復帰ステップ3.自信と自己肯定感を取り戻す
就職活動を何度行っても、なかなか内定までこぎつけないという方もいるでしょう。そうなると、自分のことが信じられなくなり、自信を喪失してしまう方も多いはずです。
就職活動で自信を喪失してしまうと、面接で好印象を与えるアピールが難しくなります。よって、心が沈んできたと思ったのなら、以下のポイントを意識して自分を奮い立たせましょう。そうすることで、自信と自己肯定感を取り戻し、就活のための力が湧いてくるはずです。
誰かを傷つけても自分の価値は高まらない
就職活動がうまくいかないと、他人を攻撃してしまうかもしれません。親兄弟・有名人・匿名の人など、誰かしらを傷つけ、貶めることで自分の価値を安定させようとする方も多いようです。
しかし、そんなことをしても自分の価値が高まることはありません。それどころか、相手を傷つけるための言葉が自分の胸にも突き刺さり、自分をも傷つけてしまいます。嫌なことがあっても、他人に暴言を吐いたり、暴力を振るったりしないようにしましょう。
怒りがあるのなら、まずはその原因を第三者に伝えてください。社会に必要なのは「攻撃」ではなく「相談」です。
誰かに褒められなくても、行動した自分を褒める
親兄弟から、ほとんどコミュニケーションがない状態のニートもいると思います。いくら頑張っても、当然だろうという態度で接されてしまい、誰からも褒められない時間が長いこと続いている方も少なくありません。
そんなときは、自分で自分を褒めてあげましょう。誰も見ていない呟きアカウントに「〇〇できた、エライ」と呟いてもいいでしょうし、声に出しても効果的です。また、書類選考が通ったりしたのなら、おいしいものを食べるなど、自分を少し甘やかしてみてもいいでしょう。
自分で自分を認め、好きになってあげることが、自信を取り戻す秘訣です。
苦しくなったら無理せず医者やカウンセラーへ
どんなに自分で自分を慰めても、苦しくなることがあると思います。何気ない親の一言や、日常の一コマが、深く自分の胸を傷つけてしまう方もあるでしょう。
そんなときは、無理をせずにカウンセラーや医者を頼りましょう。NPO法人で無料の電話相談を行えたり、有料サービスで誰かと会話できたりします。つらいのなら、聞いてくれる誰かに心を吐き出しましょう。
つらい状態が続くのなら、精神科医に行くのも手です。鬱の診断がされれば、給付金を貰える可能性もあります。
ニートの社会復帰ステップ4.面接対策や勉強をして就職へ
心身共に万全の状態を整えたら、いずれは書類選考を超えることができるはずです。その後は、面接や筆記試験の対策をしましょう。面接の対策は、ハローワークや就職エージェントで行えます。
何を対策したらいいのかわからないという方もいると思いますが、その時は無理せずに他の人を頼ってください。最悪なのは、何の対策もせずに当日を迎えてしまった場合です。全力投球で対策し、それで無理なら諦めて次を探しましょう。
とにかく、面接までこぎつけたのなら全力で人柄と自分の良さをアピールしてください。とにかくあなたの会社で働きたい、という意志を伝えましょう。そして、必死さ、誠実さを伝えるために、面接の練習が必要なのです。
まとめ
ニートが社会復帰するまでの道は、あたかも険しい道であるように書かれています。しかし、実際に文章にしてみると、たったの4ステップで社会復帰は可能です。人によっては、1歩を踏み出して時点ですぐに社会復帰できます。
ニートが社会復帰するための一番の壁となるのは、自分の心です。卑屈になったり、攻撃的になったり、不安になったりしてしまうと、自分の心が一番の障壁になります。よって、まずは自分の心の整理をつけましょう。
悪意のある言葉には耳を向けなくて構いません。まずは自分の心を整え、一歩を踏み出しましょう。その先に、きっと社会復帰への道は続いているはずです。