フリーターが就職活動やバイトの面接時などで用意する履歴書や職務経歴書で必要となる職歴を前にして、
「どこまでをどんな風に書けばいいのかわからない。」
という人も少なくないと思います。そこで本記事では、フリーターで就職活動をする場合の職歴の書き方について徹底解説していきます。
フリーターの職歴はどう書けばいい?
フリーターとして様々な業種や職種のアルバイトを経験したという人は多いと思います。
しかし、フリーターの中には、アルバイトとしての勤務経験しかないという人も少なくありません。
正社員として「これから頑張りたい!」という時に提出する履歴書に不備や、不利にならないようにするために、履歴書に書く職歴や学歴の一般的な書き方からまずは解説しますね。
一般的な学歴、職歴の書き方
履歴書の書式は基本的にはどれも違いはなく、氏名・住所を記入する欄の下に、「学歴・職歴」となっており、広いスペースがあるのでそこに記入していきます。
まずは学歴を記入し、その次に職歴を書いていくというのが一般的です。
一般的な学歴の書き方
「学歴・職歴」という広い空白の部分の1行目の中央部分に「学歴」とまずは記入しましょう。2行目からこれまで通った学校を1番古いものから記入していきます。
入学と卒業の年月日は、元号を使用されることが多いですが、特に決まりはありませんので、元号または西暦のどちらかで統一して書くようにします。
1.小学校、中学校は正式な学校名称と卒業年月日を記入する
例1)◯◯市立◯◯小学校 卒業
例2)◯◯市立◯◯中学校 卒業
2.高校以降は、正式な学校名称と入学年月日、卒業年月日を記入する
例1)◯◯市立◯◯高等学校 入学
◯◯市立◯◯高等学校 卒業
例2)私立◯◯高等学校 入学
私立◯◯高等学校 卒業
という風に、
・学校名は略さずに正式名称で記入すること(特に高校ではなく高等学校と記載する)
・公立・私立がわかるように記入すること
・同じ文字が羅列されても「〃」や「同校卒業」という風に略さないこと
などに注意して記入します。
3.高校以上の学歴はどれも、学部、学科、専攻名までを記入し、在学中は「在学中」と記入する。
一般的な職歴の書き方
一般的な職歴の書き方は、学歴を書き終えたあと、まず1行あけ「職歴」と中央部分に記入し、次の行から職歴を記載していきます。
記載する職歴がない場合は、「なし」と中央部分に記載しますが、記載する職歴がある場合は、古い職歴から順番に書いていきます。
1.開始年月、会社名を記入
2.退職年月、会社名を記入
仕事として従事した分だけ記入します。
すべて記入し終えたら、「以上」と右端に書いて「学歴・職歴」の記載は終了となります。
実際に書いてみると、「そうだった!」と思い出す人がほとんどだと思いますので、入学卒業または、入社退職の年月だけ間違わないようにしっかり計算してから書くようにしましょう。
フリーターの職歴を書く時のポイントは?
正社員としての職歴が少なかったり、まったくないという場合もフリーターにはよくあることです。
フリーターが職歴を書く時のポイントについて解説していきますので、職歴を書く際の参考にしてくださいね。
職歴が少ないときの書き方
職歴が少ないので職歴の欄に大きな空白ができてしまう場合は、入社・退職の記載だけではなく、どのような業務に携わってきたのかなど業務内容を記載するようにしましょう。
どのような経験があるのかを相手に伝えることができ、なおかつ職歴が少ないことをカバーすることができます。
職歴が多すぎて書ききれないときの書き方
職歴が多すぎて書ききれないという場合は、いくつかメインで記載する職歴をピックアップして記入するようにしましょう。
職歴をピックアップするときの基準は、
・3ヶ月以上働いた職歴
・これから応募する職種に近い職歴
などにして、在職期間が短いものや即日や短期の仕事は、短期の仕事として、あえて入社・退職日を記載せず、企業名だけを1行にまとめて書くようにするのもひとつの方法です。
職歴が多くある場合や、アピールしたい職歴がある場合は、履歴書以外に「職務経歴書」を作成するのもアピールポイントとなるのでおすすめです。
職歴に目立つ空白期間がある場合の書き方
職歴に空白期間があることが明白で、目立ってしまうという場合、その職歴を見た採用担当者の印象は一気に悪くなってしまう可能性があります。
このような悪印象を与えてしまわないようにするためには、志望動機や自己PRの欄を活用して、空白期間に何をしていたのかなど理由を記載することです。
そうすることで、面接時に空白期間について聞かれたとしても、履歴書に記載されている理由をもとに、さらにわかりやすく相手が「なるほど。」と思えるような返答をすれば、マイナスポイントにはなりません。
バイトから社員登用の経験は必ず記載、こう書こう!
もしもこれまでのアルバイト経験の中に、アルバイトから正社員へ登用されたことがあるという場合は、必ず記入するようにしましょう。
その場合の記入方法は、アルバイトとして入社した年月以外にも、社員登用された年月もそれぞれしっかり記入します。
また、どのような仕事内容だったかも記入するようにしましょう。
現在、在職中の場合の書き方
現在どこかの会社に在職中で、仕事をしながら別の仕事を探しているという場合は、正直に職歴を記入する1番最後の行に会社名を記載し、「在職中」または「現在に至る」と書きます。
そうすることで、採用担当者もどこかの会社で今も働いていること、転職という形で入社を希望していることがわかります。
このような場合は、「いつから勤務することができるのか。」という質問をされるケースが多いので、その答えも用意しておくようにしましょう。
もしもアピールしたい職歴があれば「職務経歴書」を作るのもあり!
もしもこれまでの職歴や経歴の中で、アピールしたいものがあるという場合は、履歴書の「学歴・職歴」の欄に書くのではなく、「職務経歴書」を別途に作成し、履歴書を一緒に提出することをおすすめします。
職務経歴書に記載することは、
・これまでどのような会社で働いてきたのか
・働いてきた会社で、どんな職務を経験してきたのか
・働いてきた会社で、どんな実績を積んだのか
・自分にはどのような能力があり、仕事に活かすことができるのか
ということを、わかりやすく時系列で記入していきます。
様式は、特にこれというもnありませんので、A4サイズの用紙1枚~2枚にまとめて作るようにしましょう。
フリーターの職歴を書く時の注意点
フリーターが履歴書に記載する学歴や職歴の記入方法について紹介してきましたが、フリーターだからと言って特別書き方が違うということはありません。
ここからは、フリーターだからこそ職歴を書く時の注意点というものがあるので、その部分について紹介します。
バイト経験のみの職歴しかない場合、職務経歴書は必要?
履歴書以外に提出する職務経歴書は、バイト経験しかないという場合、基本的に提出する必要はありません。
ただし、企業によっては職務経歴書の提出を求める場合もあるので、求められた場合は丁寧に作成し履歴書と合わせて提出するようにしましょう。
バイト経験のみの職歴の書き方
バイト経験しかない人が、職務経歴書を作成する場合、3ヶ月以上勤務したアルバイト経験を記載するようにします。そのアルバイト経験が応募先でどう活かすことができるのかという部分を中心に、こまかく記載していくようにすると、採用担当者からの評価も高くなるので、採用されやすくなります。
短期間のバイトのみで、3ヶ月以上勤務したものがない場合は、あえて職務経歴書を作らず、面接の席で「短期間のバイト経験のみだったので、職務経歴書の作成は行いませんでしたが、◯◯のアルバイトをしていました。」という風に添えるようにすると、問題はありません。
バイトをしていた理由はしっかり書くことが大切
なぜそのアルバイトをしていたのか、正社員ではなくアルバイトを選んだ理由などを書くことも必要です。
採用担当者は、正社員だったか、アルバイトだったかを問題にするのではなく、どのような経験があり、どの経験が入社後会社にとってプラスとなるのかを判断したいと思っている場合がほとんどです。
だからこそ、バイトをしていた理由が次の仕事に繋がるような理由なら、マイナスになることはありません。
フリーターの職歴「バイトしかない」そんな時の書き方は?
フリーターの職歴として、1度でも正社員として働いた経験があればまだ自信を持って書くことができるけれど、学校を卒業してからバイトの経験しかないという場合、どうしても自信を持つことができないという人もいると思います。
フリーターの職歴が「バイトしかない」という場合、どのように書くのがベストなのか、少しでも採用に有利になる書き方について紹介しますね。
バイトの経験を書いていい?ダメなものはある?
バイトの経験の中で、次の仕事に関連するようなバイトをしていたり、アピールできるポイントのあるバイト経験も必ずひとつはあるはずです。
ある会社では、「アルバイト経験に魅力を感じ、正社員からの転職を希望する人ではなく、あえてアルバイト経験しかない人を採用した。」というケースもあるようです。
正社員の経験がないから職歴に記載することはなにもないと思うのではなく、バイトの経験でもアピールできるものがあれば、どんどん記入するようにしましょう。
あまりバイトをしていたことを強調したくない場合はどう書く?
アルバイトの経験を履歴書や職務経歴書へ記載するかどうかは、義務ではないので記載する人本人の判断です。
そのため、あまりバイトをしていたことを強調したくないと思っているなら、あえて書く必要はありません。
ただし、そのアルバイトを記入しないことで職歴に空白期間が生まれてしまう場合は、そちらの方が問題視されるケースもあるので以下のように書いてみてはどうでしょう。
短期間のアルバイトが多い場合は、あえて入社・退職年月を記入せず、短期間のアルバイトとして従事した仕事や会社を羅列して記入する。
そうすることで、短期のアルバイトをしていたことがわかり、空白期間はなかったものと採用担当者の方も認識するでしょう。
まとめ
フリーターが職歴として履歴書や職務経歴書に記入する場合のベストな記入方法について紹介しました。フリーターとして生きていると、正社員のような働き方ではなく、働き方は多種多様です。
そのため、履歴書に職歴を記入するときに、
「これはどうすればいい?」
「これを書いたら不利になるのでは?」
と迷いが出る人がとても多いです。
1番重要なことは、
・正社員でもアルバイトでもしっかり働いていること
・働いていたことが次の仕事にどう活かすことができるのか
などがきちんと伝えることができるかを意識して職歴や職務経歴書を書くようにしましょう。