フリーターと正社員にはいろいろな違いが存在しています。その違いを理解しておくことは大切です。それではフリーターと正社員で具体的にどういった違いが存在しているのか解説しましょう。
フリーターと正社員の年収の違い
フリーターと正社員で大きく異なる年収の違いについて解説しましょう。
フリーターの年収は上がらない
基本的にフリーターは年収が上がらないのが大きな特徴です。どれだけ働いたとしてもなかなか年収が上がりません。フリーターには昇給や昇進といった機会が用意されていることがほとんどないからです。ずっと同じ待遇で働き続けることになります。
もちろん、バイト先によっては頑張りを認めてくれて臨時ボーナスが出るようなケースもあるのですが、それはあくまでも特例です。フリーターはボーナスをもらえる機会もほとんど存在せず、年収は正社員と比べるとかなり低くなります。
正社員は年齢とともに年収が上がる
正社員は基本的に年齢とともに年収が上がっていくのが普通です。今でも多くの会社では年功序列型の賃金システムを用意しているからです。また、同じ会社で長く勤めていれば、どんどんキャリアアップを果たしていくことができるでしょう。昇進や昇給の機会はしっかりと用意されています。新卒の頃だとフリーターと比較してそれほど年収に差はつかないのですが、最終的に40代や50代になると大きな違いになっていきます。
フリーターの生涯年収は1億円に満たない
多くのフリーターは年収が300万円未満です。200万円にも満たないケースもあります。たとえば、年収200万円で40年働いたとしても生涯年収は8000万円です。フリーターの生涯年収は1億円に満たないことがほとんどでしょう。たとえ、毎日のように一生懸命働いたとしても、生涯年収はあまり稼げないのがフリーターです。
正社員の生涯年収は3億円近くある
正社員の生涯年収は3億円近くに達することが多いです。もちろん、勤め先によって生涯年収にはかなりの差があります。それでも、平均的な正社員の生涯年収は2億円から3億円に達するでしょう。ずっと同じ会社にいて定年まで働き続けることができれば、最終的には年収がかなりの額に達していて、退職するときには高額の退職金を受け取ることができるのです。フリーターと比較すると稼ぐことができるお金にかなりの違いがあります。
フリーターと正社員の人生の違い
フリーターと正社員では人生に大きな違いがあります。どういった違いがあるのか紹介しましょう。
フリーターは婚姻率が低い
フリーターで結婚している人は少ないです。フリーターは将来性がなく貯金もなく収入が低い人が多いため、なかなか結婚することができません。たとえ結婚したとしても幸せになることができないと考えて、結婚そのものを諦めるような人も多いです。また、フリーターは出会いが少ないため、恋人を作りにくいのも原因といえます。フリーターは社会的にはあまり信頼されておらず、恋人を作ろうと思っても相手がいないというケースもあります。
フリーターは結婚しても子供がいる割合が低い
もし、フリーターが結婚できたとしても、子供がいる割合は低いです。フリーターの収入では子供を養っていくことが難しいと考えられるからです。子供を1人育てるだけでも数千万円のお金が必要とされています。生涯年収が1億円を超えることすら難しいフリーターでは、子供を満足に育てることは困難といえるでしょう。そのため、最初から子供を諦めているようなフリーター夫婦も少なくないです。
正社員は結婚する割合が大きい
正社員の人はフリーターよりも結婚する割合が大きいです。正社員であれば収入が高くて安定していて、将来性があり、信頼されやすいからです。正社員はさまざまな手当があり、結婚することで手当が増えることもあります。相手が正社員であれば安心して結婚できるという人は多いでしょう。
正社員の場合は会社に多くの人がいて、普段の仕事の中で付き合う人の数もフリーターより多いため、出会いの機会がたくさんあります。そのため、恋人が作りやすく、やがて結婚するケースが多いのです。
正社員の方が子供がいる率が高い
正社員は結婚をしてから子供を作るケースが多いです。正社員の収入であれば、子供ができたとしても、しっかりと成人するまで養っていくことができます。会社が育児を応援するための制度や手当などを用意しているケースは多いです。育休を取得できる職場も多く、安心して子供を育てることができます。
フリーターと正社員のキャリアの違い
フリーターと正社員では将来のキャリアが大きく異なっています。どういった違いがあるのかみていきましょう。
フリーターはスキルを身につけられない
フリーターの仕事をいくら長く続けたとしてもスキルを身につけることはできません。フリーターの仕事は誰でもできる単純作業がメインだからです。そういう仕事をしていても、専門的なスキルが高まることはないでしょう。貴重な仕事の時間を無駄にしてしまいます。
フリーターという立場では会社から高度なスキルが要求される仕事を任されることはなく、何の責任もない仕事を押し付けられるのです。仕事に関連した研修などを受けることもほとんどなく、毎日同じような内容の仕事を続けることになります。
フリーターは昇進しない
基本的にフリーターは昇進するようなケースはありません。昇進というのは正規雇用の人のシステムであり、フリーターはあくまでも使い捨ての要員として考えられているからです。会社にとって都合が悪くなれば、フリーターはすぐに切られてしまう可能性があります。
正規雇用者は長期雇用が前提となっているのですが、フリーターは長期的に雇われるという契約にはなっていません。同じ職場で長く働いていたとしても、待遇がよくなることはあまりなく、昇進の機会も与えられず、同じ収入で働き続けることになるでしょう。
正社員はスキルや経験を蓄積できる
正社員というのは、会社が大事に扱ってくれる人材です。将来はその会社において重大な仕事を任せられるリーダーになることを期待されています。そのため、徐々に難しい仕事を任せられるようになるでしょう。仕事に関する研修を受ける機会もたくさん用意されています。
さまざまな仕事を経験することができ、その中で専門的なスキルや知識を高めていくことができるのです。将来、転職をしたいと思ったときには、正社員として培ったスキルや経験を評価してもらうことができます。
正社員は昇進する
正社員は定期的に昇進の機会が与えられます。数年に1度のペースで昇進していくでしょう。仕事で大きな成果を上げたり、昇進試験に合格したりすることで、ランクが上がっていくのです。昇進すれば待遇がよくなり、収入が上がります。
部下を持つことができ、管理者としての立場で仕事ができるようになるのです。昇進できるチャンスがあるとわかれば、仕事に対してモチベーションを出すことができるでしょう。正社員は昇進できる点が大きなメリットとなっているのです。
フリーターと正社員のプライベートの違い
フリーターと正社員ではプライベートにも大きな違いがみられます。どういった違いがあるのか詳しく解説しましょう。
フリーターには福利厚生がない
フリーターは基本的に福利厚生がありません。アルバイトに対して正社員と同じような福利厚生を準備している企業はないのです。そのため、プライベートで福利厚生を利用することができません。たとえば、会社の保養施設を利用することができないことが多いです。正社員のように特定の施設を割引で利用できるといった機会もありません。プライベートで余暇を楽しむために正社員よりもお金がかかりやすいのがフリーターです。
フリーターは長期休暇が取れない
たとえば、休みに旅行に出かけたいと思ってもフリーターではなかなかうまくいきません。そもそも、フリーターは長期休暇が取れないことが多いからです。フリーターでも条件を満たしていれば有給を取得できるケースはあるのですが、長期の休みを取ることは難しいでしょう。シフトを組んでいて、自分が出勤しないとお店に迷惑がかかってしまうというケースもよくあります。
正社員は福利厚生でプライベートが充実する
正社員は充実した福利厚生を利用できるためプライベートを充実させやすいのが特徴です。たとえば、会社が保養施設を用意していて、休日にレジャーを満喫できるでしょう。福利厚生として、特定の施設を安く利用できる制度を用意している会社もあります。
たとえば、その会社の系列のホテルや飲食店などを割引料金で利用できる場合があるのです。社内行事が充実している会社もあります。さまざまな楽しい機会が用意されていて、会社の主催する行事に参加するだけでもプライベートを充実させられるのです。
正社員は長期休暇を取りやすい
正社員はフリーターと比較すると長期休暇を取りやすいのが大きな特徴です。長期休暇制度を用意している会社があって、たとえば夏休みとして8月にまとまった長期の休みを取得させてくれる会社があります。長期休暇を利用して、友達や家族と一緒に海外旅行を楽しむこともできるのです。
1週間や2週間といったまとまった休みを取ることができて、しかもそれによって給料が下がるということはないのです。フリーターの場合は長期休暇を取ろうと思っても困難であり、仮に休みを確保できたとしてもそれでは収入が落ちてしまいます。正社員であれば、長期休暇が給料に影響することはないため、その点は安心して休めます。
まとめ
フリーターと正社員の違いについてみてきました。フリーターは正社員と比べて昇進や昇給の機会がほとんどなく、特別なスキルや経験を得られる機会もないです。プライベートもあまり充実しておらず、長期の休みを取ることができなくて、毎日のように働き続けなければいけないのがフリーターです。このようにフリーターは正社員と比較すると劣る部分がたくさんある点は覚えておきましょう。