フリーターで一人暮らしをしている人はたくさんいますが、フリーターは正社員と比べるとどうしても収入が低くなりやすいデメリットがあります。仕事の安定性も低いものです。
そのため一人暮らしのフリーターは、生活苦になりやすく、大事な生活費の支払いに困ることも多くなります。特別な事情はなくフリーターを続けているのなら、なるべく早いうちに就職先を見つけられることに越したことはないでしょう。
そこで今回は、一人暮らしのフリーターが生活苦になりやすい理由を解説しながら、収支の目安や今後の暮らしや働き方をどうするべきかを考えていきたいと思います。
フリーターの一人暮らしが大変な理由とは
まず、フリーターの一人暮らしはなぜそこまで大変なのでしょうか。理由を考えてみましょう。
フリーターは収入が低いため経済的に困窮しやすい
冒頭でもお伝えしたように、フリーターの収入は正社員よりも少なめです。毎月フルタイムで働いたとしても、年収は200万円ほどが平均となります。地方になれば賃金は下がる傾向にありますし、収入はさらに減るでしょう。
毎月の給与だけの収入なら、正社員でも200万円前後でも確かに珍しくはありません。しかし正社員には賞与や各種手当もありますし、今後キャリアアップすれば給料アップもある程度は望めるでしょう。
しかしフリーターは、長く働いていたとしても正社員のようにキャリアを積むことはなかなか望めません。収入アップは難しく、年齢を重ねても収入はあまり変化しません。そのためフリーターは、一人暮らしをすると生活に困窮することが多くなりがちです。
フリーターをしながら別のことをしている人も多いため忙しい
フリーターの場合、何か別のことをしながら働いている人もたくさんいます。
例えば劇団に所属していて、ゆくゆくは俳優として成功することを夢見ている人は、生活費を稼ぐためには今のところはアルバイトをするしかありません。そうなると、さすがに正社員になってしまうと劇団の活動に支障が出てしまうため、フリーターという選択肢を取ることになります。
しかし非正規雇用のフリーターとはいえ、上のような劇団の活動など、別のことと仕事を両立していくのはとても大変になります。夢ややりたいことを優先し、生活費を限界まで抑えてバイトする時間を減らす人もいるでしょう。
そうなるとやはり、経済的に困る状況は生まれやすくなります。稼ぎそのものが少ないわけですから、毎月の支払いに困る、食費に困る……そのような悩みは日々生まれることになります。
一人暮らしのフリーターの収入・支出の目安を解説
ではここからは、一人暮らしのフリーターの収入・支出の目安を見ていきましょう。フリーターをしている人でこれから一人暮らしすることを考えている人は、以下のような収支を目安にしてみましょう。
一人暮らしのフリーターの生活費
一人暮らしのフリーターの生活費は、目安として以下のようなパターンになります。
家賃;65,000円
食費:35,000円
光熱費;11,000円
交際費:25,000円
通信費:10,000円
その他雑費;13,000円
合計:159,000円
家賃は東京都の平均的な家賃を想定しています。もちろん食費や光熱費、その他の雑費などは節約することが可能ですが、この支出を毎月の目安としておくとわかりやすいでしょう。
一人暮らしのフリーターに必要な収入
では以上の必要な生活費を踏まえたうえで、一人暮らしのフリーターに必要な収入を考えてみましょう。
例えば以上のように毎月159,000円の生活費がかかるのだとすれば、最低でも月収は16万円~17万円ないと生活が厳しくなってしまいます。20万円ほどあればある程度潤いもしてきますし、場合によっては貯金もできるでしょう。
ちなみに毎月20万円稼ぐためには、フルタイムでバイトしたときは(毎月およそ160時間勤務)、時給は1250円以上であることが必要になってきます。
つまり時給1250円の仕事をすることができなければ、以上の生活費が最低でもかかるというときは、経済的に困窮するかもしれない可能性が出てくるということです。フリーターで一人暮らしを始めるときは、時給いくらのバイトで毎月いくら稼がなければいけないのか、しっかり計算するようにしましょう。
フリーターは一人暮らし・実家暮らしどちらを選ぶべき?
ちなみにフリーターは、一人暮らしと実家暮らしどちらを選ぶべきなのでしょうか。一人暮らしと実家暮らしどちらにメリットを見いだすかは人それぞれですが、自分のやりたいことや生活スタイル、価値観などとあわせて考えていきたいところです。
一人暮らしは自由度が高い反面生活苦になりやすい
一人暮らしは自由度が高いことが何よりも強いメリットになります。家族に気を遣わず自分の好きなように生活することができれば、ストレスは溜まらないでしょう。やりたいことがある人は、一人暮らしの方が集中しやすいというメリットもあります。
ただ、一人暮らしはやはり経済的に困窮しやすいというデメリットがあります。フリーターである以上、仕事の安定性は低いですし、収入自体もあまり高くありません。貧乏になってしまい困った結果、仕方なく実家に戻るフリーターも少なくないものです。
それでも一人暮らしが良いという場合は、フリーターだからこそ生活に困るかもしれないリスクを自分で背負う必要があります。毎月のやりくりを適当に済ませてしまわないよう、お金の管理自体もしっかり行わなければなりません。
実家暮らしフリーターは多いが同居家族がいる分自由度が低い
フリーターをしている人は、実家暮らしの場合が多いです。それはやはり、実家の方が生活に困りにくいからです。実家暮らしなら、実家に入れるお金は別途考える必要はあるものの、家賃や光熱費を払う必要は基本的になくなります。食費も基本的には仕事のときの昼食代のみで問題ないでしょう。
そのため毎月必要なお金は、実家暮らしだと圧倒的に少なくなります。フリーターをしていて、特にやりたいことのために仕事の時間を減らしたい人は、実家暮らしの方が経済的に困窮せず済む可能性があります。
ただ、やはり実家暮らしは一人暮らしと比べて自由度が低い部分があります。大人である以上、行動に逐一家族から口出しされることはないでしょうが、何かと家族に気を遣わなければいけない場面は出てくるでしょう。
しかし自由度の低さをある程度我慢できるなら、稼ぎの低いフリーターは実家暮らしの方が向いているのかもしれません。一人暮らしと実家暮らしはどちらが良いのか、自分に合っている方をよく考えてみましょう。
生活苦になった一人暮らしフリーターが取るべき行動とは
一人暮らしをすると、フリーターの場合は、稼ぎの低さから毎月の生活費に困ってしまうことは出てきます。では、生活苦で困ったときは、フリーターはどのような行動に出るべきなのでしょうか。対策として必要なことは以下の通りです。
一人暮らしをやめて実家に戻る
まず検討しておきたいのは、一人暮らしをやめて実家に戻ることです。一時的に引っ越しやマンションの解約金などがかかって支出がかさむことは事実ですが、今後の生活費のことを考えれば、いったん実家に戻って建て直した方が現実的といえます。
一度破綻してしまった経済状況を建て直すのはかなり厳しいです。フリーターは収入がそこまで高くないため、マイナスをプラスに戻すことは一筋縄ではいきません。そのためにはどうしても支出を減らす必要が出てきますが、節約にもさすがに限界はあります。
しばらく実家に戻ってフリーターをしていれば、お金も貯まっていくでしょう。そうすればいずれはまた一人暮らしができるため、生活に困ったときは実家に戻ることをいったん検討してみましょう。
フリーターをやめて就職する
生活苦に陥り、このままマイナスが続くとまずい…と思ったときは、そのタイミングでフリーターから就職することを考えるのも必要です。むしろタイミングとしてはちょうど良いかもしれません。
自分自身も、いつまでもフリーターではいられない…と自覚している気持ちはあるはずです。しかしいずれは就職しなければと思っていても、なかなか行動に起こせない人も多いでしょう。ですが経済的に困窮すれば、さすがに収入を増やすことを考えずにはいられないものです。
フリーターをやめて就職すれば、当然収入アップが見込めますし、いずれはボーナスももらえるでしょう。仕事も安定し、不安定だった将来も明るくなっていきます。これを機に就職することも、前向きに考えてみましょう。
固定費を見直すなど支出を抑える
フリーターで一人暮らしをしていて、生活に困ったときは、上のように実家に戻ったり就職を考えたりすることが一番です。しかし理由があってどうしても実家には戻りたくない、もしくはまだ就職はできない、という人もいるでしょう。
そんなときは、やはり毎月の支出を少なくすることを考える必要があります。つまりは節約です。
通信費(スマホ代やインターネット代)や光熱費などの固定費は、節約しやすい費用の一つです。安いプランに切り替えたり、契約する会社を変えてみたりなど、支出を抑えられそうなポイントがあれば検討してみるべきでしょう。
その他食費なども節約はしやすいものです。自炊を多めにする、昼食は弁当を自分で用意する、セールになっている食品を多めに買うなど、節約を強く意識していきましょう。ちょっとした心がけ一つで、毎月の食費は数千円単位で減る可能性もあります。
まとめ
一人暮らしのフリーターは、収入が低いからこそ、生活に困ることが多くなりがちです。生活費はなるべく抑えたうえで暮らしていけるのが望ましいですが、さすがに限界もあるでしょう。このままではとんでもない貧乏になってしまう…と思ったら、就活鄔始めるなり実家に戻るなり対策は考えたいところです。
フリーターで一人暮らしをするべきか実家暮らしのままでいるべきか悩んだときも、今回ご紹介したそれぞれのメリットとデメリット、そして一人暮らしをしたときの収支はぜひ参考にしてみてください。一人暮らしするべきかどうかの判断に役立つでしょう。